富士スピードウェイ
2020年 11月28日(土) ~ 29(日)
参加者
- 山本 英朋日産プリンス栃木販売株式会社
- 渋谷 将希埼玉日産自動車株式会社
- 無笹 智弥岐阜日産自動車株式会社
- 水野 修吏浜松日産自動車株式会社
- 北山 俊樹愛知日産自動車株式会社
- 柴田 智史福岡日産自動車株式会社
- 佐藤 和央日産プリンス福岡販売株式会社
- 木下 直哉株式会社日産サティオ佐賀
- 小田 生真日産プリンス長崎販売株式会社
予選
天気:晴れ 気温:20度 路面状況:ドライ
前戦で今シーズン2度目の優勝を果たした56号車は、シリーズランキング首位、2位の65号車とはポイント5点差で最終戦を迎えることとなった。
新型コロナウイルスの影響を受け、予定を変更してのスタートとなった日産メカニックチャレンジ。これまで28名のテクニカルスタッフ(以下TS)が参加し、レースを支えてきた。今回も9名のTSがレース1週間前からチームに合流。チームのメカニックと共に車両の整備に当たった。
11月28日は晴天に恵まれ、多くの観客が開催地の富士スピードウェイに足を運んだ。
56号車は前戦に引き続きマシンバランスが好調で、午前の公式練習ではタイヤの確認を集中的に行うことができた。
午後、30台の車両が参加して公式予選が行われた。Q1では藤波選手が走行して4位通過。次いでQ2はバトンを受け継いだオリベイラ選手がアタックし7位。シリーズタイトル、そして「日産メカニックチャレンジ」の集大成に向けてスタートを切った。
決勝
天気:曇り 気温:15度 路面状況:ドライ
11月29日決勝。今回も多くのゲストが足を運ぶ中、横浜の日産自動車本社ギャラリーでも最終戦のパブリックビューイングイベントを開催。多くの日産ファンが応援に駆けつけた。
スタート直後は上位3台のペースに追いつけず、56号車は我慢の走行を強いられる。
300クラスはピットインが始まる中、一番のライバルとなる65号車はタイヤ無交換を選択し、ピットインを早々と終えレースに復活。一方の56号車は藤波選手の賢明な追い上げで5番手までポジションを上げ24周目でピットイン。メカニックは給油、タイヤ交換を迅速に終え、オリベイラ選手が乗り込んだ56号車をレースに送り出した。
レース後半、56号車は4位、一方の65号車は2位を走行。レースの順位が1つ変わるだけでシリーズ首位が変わる状況の中でなんとか順位を上げたいオリベイラ選手は、安定した走りで3位への浮上に成功。好ペースを維持したまま65号車に追いつき、ストレート勝負からの1コーナーでついにオーバーテイク。シリーズタイトルに王手をかける。
チームピットではスタッフ達が、ゲストエリアでは多くの日産関係者が、そして横浜ではリアライズブルーのフラッグを手にしたファンが固唾を飲んで見守る中、56号車は2位でゴールラインを駆け抜け、初のシリーズタイトルを獲得。2年目となる日産メカニックチャレンジは、テクニカルスタッフ、そしてメカニックを目指す学生たちに大きな喜びと希望を与えて幕引きとなった。
KONDO Racing Teamのサイトに遷移致します。
整備士インタビュー
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山本 英朋
日産プリンス栃木販売株式会社
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渋谷 将希
埼玉日産自動車株式会社
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無笹 智弥
岐阜日産自動車株式会社
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水野 修吏
浜松日産自動車株式会社
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北山 俊樹
愛知日産自動車株式会社
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柴田 智史
福岡日産自動車株式会社
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佐藤 和央
日産プリンス福岡販売株式会社
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木下 直哉
株式会社日産サティオ佐賀
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小田 生真
日産プリンス長崎販売株式会社
藤波選手のコメント
最終戦にポイントリーダーとして臨めることは非常に嬉しく、ワクワクをしながら最終戦を迎えました。
フリー走行から車のフィーリングなども悪くなく非常に良い感触がありました。
予選でもチャンピオン争いに向けても悪い順位ではなかったですし、僕達の強みでもある決勝では自信がありました。
決勝では予想通りペースが良く自分のスティントでは3台をオーバーテイクしオリベイラ選手にバトンを繋げる事が出来ましたし、オリベイラ選手も熱い走りで追い上げ2位フィニッシュでシリーズタイトルを獲得する事ができました。
今シーズンはKONDO RACINGで走らせてもらった一年目ではありましたが、チームスタッフさん、メカニックさん、オリベイラ選手にも支えてもらいTEAMとしても初優勝、初タイトルをなんとかプレゼントしたい気持ちでいっぱいでした。結果に繋げられて本当に嬉しいです。
オリベイラ選手のコメント
最終戦のレース戦略はパーフェクトでした。私たちのGT-Rはスピード、ペース共にとても良く、ラスト15周はとてもプッシュできました。
GT-Rをとても良い状態にセットアップした米林エンジニア、1stスティントで素晴らしい走りをしてくれた藤波選手、そしてチームの皆と一緒にこの最終戦でベストリザルトをとれた事がとても嬉しいです。
米林エンジニアのコメント
初のGT300シリーズタイトルを獲得できてほっとしました。
ドライバー、チームの皆、そして日産メカニックチャレンジプロジェクトで
チームに参加した日産販売会社のメカニック、日産自動車大学校学生の全員に感謝でいっぱいです。
今回、最終戦ではGT-Rのマシンパフォーマンスを出し切れた感じですね。
藤波選手、オリベイラ選手二人とも速かったし安定していた、オリベイラ選手のタイヤマネジメントも良かったです。
そしてシリーズランキング争いの緊張の中、迅速なタイヤ交換をこなしてくれたメカニック達、皆でとったチャンピオンだと思います。
2020シーズンを振り返れば、速くて強い二人のドライバー、大きなトラブルもなくしっかりとGT-Rをメンテナンスしてくれたメカニック、こうした安定したチーム力がチャンピオンになれたポイントかなと思います。
来年も強い56号車のチームを目指して頑張ります!
KONDO Racingのコメント
2019年にスタートした日産販売会社メカニック(以下TS)と日産自動車大学校学生(以下学生)が「リアライズ日産自動車大学校GT-R」と共にスーパーGT300クラスにチャレンジする「日産メカニックチャレンジ」。2020年シーズンはコロナの影響を受けたモータースポーツ界は今までにないスケジュール、そして無観客レースでスタートをきりました。
昨年は開幕戦からTSと学生がKONDO RACING 56号車チームと共にレースを戦っていましたが、今年の前半はレースに参加できない状況が続きました。
しかし厳格なコロナ対策下、第5戦からレースへの参加が許されるとTSと学生達のチャレンジは毎レース素晴らしい活躍をみせました。
KONDO RACINGのプロのレースメカニックと市販車におけるプロのメカニックであるTSの連携作業は、プロ同士の信頼と自信のきずながあるがゆえ実現できるものでした。
また学生は学生ならではの取り組みで、レーシングドライバーへの思いやりあるマネジメント対応とゲストエリアに観戦に来られる多数の関係者、スポンサーへのきめ細かな対応でプロジェクトを支えました。
結果、日産メカニックチャレンジの56号車は年間2勝を達成、シリーズ優勝はKONDO RACING初のスーパーGTタイトル獲得という快挙となりました。
2021年日産メカニックチャレンジは、より日産販売会社と日産自動車大学校と各パートナー企業そしてKONDO RACINGとの連携を強め、「日産のモータースポーツを活用した人材育成プロジェクト」として10年目を迎え更にステージを上げてチャレンジしていきますのでご期待ください。
2020年12月
KONDO RACING
日産メカニックチャレンジ
プロジェクトチーム