ZONE BODY CONCEPTとは
車体を二つのZONE、すなわちクラッシャブルゾーンとセーフティゾーンに分けて、それぞれの機能を高めて造り上げること。
1)クラッシャブルゾーンとは
車両の前後に設けられたゾーンで、衝突時しっかりと反力を出して潰れることにより、衝突時のエネルギーを吸収する。柔らかすぎるとエネルギーを十分に吸収できず、キャビン変形に影響する。固めすぎると乗員へ大きな衝撃が伝わる、または被衝突車への加害性が増す等の問題がある。このため適切な硬さを決めることが非常に難しい。
2)セーフティゾーンとは
衝突時乗員を守る本丸である。セーフティゾーン自体を構造部材の補強により強くすることに加え、クラッシャブルゾーンが潰れるときの反力をキャビンの各構造部材へ分散させて伝えることにより、潰れを可能な限り小さく抑えて乗員の生存空間の減少を抑える。側面衝突の時も同様で、相手車または構造物からの入力を分散してキャビンへ伝え変形を抑える。
図1.前面衝突対内容造説明図
図2.側面衝突対内容造説明図