【2-4: 制動力がクルマを止める。理想スリップ率の時、制動力が一番大きくなる】
制動力が一番大きくなるのはどういう状態ですか。
制動力というのは、タイヤを回す力でもあり、視野を広げてクルマ全体で見ると、クルマを止めている力なのです(クルマを止める力というのはタイヤと地面との間だけでしか発生していません)。
ブレーキを踏んでいくと、スリップ率が増えてきて、かつ反作用としての制動力が出てきます。しかし、それはある所でピークを迎え、その後は減っていくんです。これを理想スリップ率と言い、10%程度にあると言われています。例えば車速100キロの場合、タイヤが90キロで回っている時が一番制動力が大きいのです。また横方向のコーナリングフォースは、スリップ率ゼロの時が一番大きいのですがスリップすると落ちてきます。ロックした時はほとんどゼロになります。