岡山国際サーキット
2022年 4月16日(土)~4月17日(日)
レース速報予選:5位 / 決勝:1位
2022年 4月16日(土)~4月17日(日)
レース速報予選:5位 / 決勝:1位
呉羽 啓一郎
兵庫日産自動車株式会社
インタビュー記事兵庫日産自動車株式会社
呉羽 啓一郎
Round.1
2022年 4月16日(土)~4月17日(日)
岡山国際サーキット
技術向上にゴールはない。
マシンとドライバーが最大限のパフォーマンスを発揮するためには、レースメカニックの高度な技術が不可欠だ。実際の場でその技術やノウハウを学び、自分自身のスキルアップにつなげたいと、このメカニックチャレンジに参加した。
とにかく初めて知ったこと、初めて見た工具、想像を超えたこだわり方など、驚くことばかりだった。アンダーパネルの取り付けは、段差が出ないようにセッティングするのだが、それ専用のシムまで用意されていた。それほどまでに重要な整備なのだと認識した。コーナーウエイト測定では、どのように調整するのか興味深く見学していたら、スタビライザーのテンションによって行っていて、これはアライメントの知識として活かせると思った。
車両重量調整やアライメント調整において、狙った数値にピッタリ合わせるため何度も測定・調整を繰り返していく。まさに精密整備を目の当たりにして感動すら覚えた。これこそレースメカニックの妥協を許さないスピリッツだろう。めざした数値にあきらめず微調整をしていく姿勢、故障やトラブルの原因を徹底的に究明していく姿勢は、日常の業務にぜひとも取り入れていきたいと思った。
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角谷 健悟
日産大阪販売株式会社
インタビュー記事日産大阪販売株式会社
角谷 健悟
Round.1
2022年 4月16日(土)~4月17日(日)
岡山国際サーキット
整備士のやりがいを再認識。
数日後には実際にサーキットを走るマシンを使って、説明・整備練習・調整が行われた。0.1mm単位でのアライメントの調整が行われ、レースへの熱意やシビアさが伝わってくる。本当にレースに参加している実感がわいてくる。自分たちが取り付けた部品やタイヤでサーキットを走っている姿を思い浮かべると、重大な責任感と強い緊張感が押し寄せてきた。このように感じる気持ちは、整備士にとってとても大事なことだと思った。整備士という仕事の責任と重要性を心底感じた。
どんな時にも曖昧にしない、妥協しない、そして正確かつ丁寧に仕事を貫く。そのような心構えが、レースメカニックとドライバーが強い信頼関係を築いているように、私たちがお客さまの信頼を得るための絶対条件なのだと確信した。
今回のプロジェクトに参加してみて、私にとって本当に夢のような充実した1週間だった。新しい発見や勉強になったこともとてもたくさんあったし、レースの楽しさや醍醐味も味わうこともできた。それにメカニックのやりがいをいままで以上に認識でき、仕事へのモチベーションも一気に上がった。早く会社に戻り、お客さまのお車の点検整備を行いたいと、気持ちが走り出したようだ。
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松下 京太
日産プリンス広島販売株式会社
インタビュー記事日産プリンス広島販売株式会社
松下 京太
Round.1
2022年 4月16日(土)~4月17日(日)
岡山国際サーキット
整備に向かう姿勢を学ぶ。
レースが好きな自分にとって、日産メカニックチャレンジはひとつの夢だった。国内最高峰レースのチームに加わり、レース車両を整備するというまたとない体験に参加できることになり、本当にうれしかった。
プロジェクトが始まると前半の事前整備期間から、今までに知らなかったノウハウや取り組み方を学ぶことができ、予想以上の手応えを感じた。特にアライメント調整は、条件を何度も変えながら調整と確認を繰り返し、さらに、蓄積した過去のデータとも比較するなど、細密さを極めたものだった。通常の業務では、ここまでの調整は要求されないが、アライメント調整の基本を改めて確認できたと思う。
またタイヤ交換の練習では、作業を動画で撮影した。その場で再生しながら問題点や解決方法を検討でき、非常にわかりやすく効率が良い練習方法だと感じた。
整備技術だけではなく、たとえば小さなボルト一本でも確認をおろそかにしないなど、整備への真摯な姿勢に対しても気持ちが引き締まる思いがした。
レースに取り組むメカニックの方たちの考え方や知識は、聞くだけでも面白いし、作業の仕方に気づかされる点も多い。数多くの貴重な体験に満ちた日産メカニックチャレンジ。内容をさらに充実させながら、今後もずっと続いて欲しいと感じている。
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宇野 勇祐
愛媛日産自動車株式会社
インタビュー記事愛媛日産自動車株式会社
宇野 勇祐
Round.1
2022年 4月16日(土)~4月17日(日)
岡山国際サーキット
価値ある事前整備体験。
レースメカニックを体験してみて、整備作業では、丁寧さ、正確さ、速さがとても重要なのだと改めて感じた。短期間でこれらを身に付けるのは無理だが、どのように取り組めば良いのか少しわかったような気がした。
ファクトリーでの初日、大切なことは聞き漏らすまいとすべてメモを取るようにしていた。ところが実作業に入った時には、メモを確認しながらの作業は時間ばかりかかって実に効率が悪いことがわかった。メモをとるのは基本的には良い事だと思うが、レースメカニックのようなレベルの作業においては、別の習得法が必要だ。つまり、作業のノウハウと流れを、メモ帳ではなく自分の身体に染み込ませていくことが何よりも大切なのだ。
ファクトリーでの事前整備は、非常に勉強になった。あと2~3日じっくり取り組んでみたいという気がした。サーキットに入ってから、ぎこちないながらもなんとかチームの作業についていけたのも、この事前整備のおかげだと思っている。
決勝レースのほうは、チーム一丸となって挑んだ甲斐があり、見事に優勝を果たした。その瞬間、心の底からうれしさが込み上げてきて、このメカニックチャレンジに参加して、本当に良かったと思った。
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佐内 悠太
日産プリンス山口販売株式会社
インタビュー記事日産プリンス山口販売株式会社
佐内 悠太
Round.1
2022年 4月16日(土)~4月17日(日)
岡山国際サーキット
勝利の道を拓くために。
レースメカニックは、マシンをベストコンディションに調整するために何をどのように整備しているのか。そして、チーム全体としてどのようにして勝利につなげていくのか。以前からとても気になっていたが、実際にこの目で見て、自分の手で体験して、わかったような気がした。
まずはGTカーについての知識習得から始まり、アライメント調整やホイールの脱着、ブレーキローターの組み立てなどファクトリーで練習・事前の作業をみっちり行った。簡単そうに見えたホイールの脱着が思っていた以上に難しく、レース中の作業がいかに早いか実感することができた。限られた時間の中でいかに早く確実に行えるかが、勝利の分かれ道でもあると改めて思い知らされた。
明日は岡山国際サーキットへ移動する。整備を手伝ったマシンが実際にサーキットを走る。楽しみとともに緊張感が高まってくる。これもレースに参加する貴重な体験なのかも知れない。
ピットではチーム全員がそれぞれの役割を把握しており、素早く正確に各自のミッションをこなしていく。それがひとつのパワーになった時、勝利への道が明るく照らされるのだ。これぞチームワーク。販社に戻ったら、ぜひとも活かしたいと心に決めた。あっという間だったが、さまざまな経験ができた満足のいく1週間だった。
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2022年 5月3日(火)~5月4日(水)
レース速報予選:14位 / 決勝:7位
鈴木 賢一
甲斐日産自動車株式会社
インタビュー記事甲斐日産自動車株式会社
鈴木 賢一
Round.2
2022年 5月3日(火)~5月4日(水)
富士スピードウェイ
整備の基本は同じ。
さまざまな整備やシビアな調整方法などを学んだが、いちばん印象深かったのがタイヤに関するものだった。タイヤ交換は片手で外し、もう一方の手で取り付ける。他のタイヤとクリアランスが揃わなかったり、そればかりに気を取られていると今度は時間がかかりすぎたりと、見た目よりはるかに難しかった。
練習走行後のタイヤは、空気圧、表面温度、摩耗具合などをしっかりチェックし、細かな整備を行う。車両自体も振動などによるボルト類の緩みなど、こと細かく入念な確認を行う。速く安全に走行するために、時間の許す限り点検・整備を繰り返す。それがレース車一般車を問わずメカニックの原点であり、整備士としての信念なのだと心にしっかりとどめた。
全体を通して身体の動かし方や力の入れ方によって、整備作業の正確性や効率が変わるのが実感できた。会社に戻ったら、早速日常業務に応用していきたいと考えている。
普段会うことのない他社のTSともいろいろ貴重な情報交換ができた。これもメカニックチャレンジのもうひとつの収穫かも知れない。いつもと違う緊張感の中ではあったが、楽しい時間を過ごせたと思う。
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守屋 恒平
松本日産自動車株式会社
インタビュー記事松本日産自動車株式会社
守屋 恒平
Round.2
2022年 5月3日(火)~5月4日(水)
富士スピードウェイ
いちばん大事なのは「安全」。
前半はファクトリーにおいて、スーパーGTに関する座学や実際のレースカーの整備・調整作業、タイヤの着脱練習などを行う。その初日、「レース結果は重要だが、最も大事なことは安全であり、全員が無事にレースを終えることだ」と強く言われた。レース車と市販車では整備において多少の違いはあるが、いちばん大事な目的は同じなのだ。気が引き締まる思いだった。
この事前整備作業ではサスペンションの調整やホイールのメンテナンスなどに関わったが、ボルトひとつの締め具合でもレースカーの整備の難しさを思い知らされた。
いよいよ後半は富士スピードウェイへ。ピット内での作業は、スピード、確実性、安全性が求められる。緊張感に包まれる中、責任感をもって作業に取り組んだ。無事に作業を終えると、ほっとした気持ちと高揚する気持ちが同時に襲ってきた。
今回のメカニックチャレンジは私にとって、自動車整備の必要性や作業の安全性を再確認する機会になった。今後は作業の効率化、より安全性を求めた作業を心がけていきたい。この新鮮な気持ちをいつまでも忘れずにいたいとしっかり胸に刻んだ。
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渡邊 一帆
神奈川日産自動車株式会社
インタビュー記事神奈川日産自動車株式会社
渡邊 一帆
Round.2
2022年 5月3日(火)~5月4日(水)
富士スピードウェイ
チャレンジスピリットで取り組む。
日産メカニックチャレンジへの参加は、自分にとって非常に良い経験になったと思う。まず何と言っても、国内最高レベルのレースシーンで活躍するGT300マシンに直接触れることができた歓び。それから、ファクトリーでの事前整備やサーキットのいろいろな場面で、整備に関するノウハウやレース車両特有のメカ知識、レースでの裏話などを、チームの方に直接聞けたこともこのプロジェクトならではの価値ある体験だった。そこで印象に残ったのは、常に目標とする調整値に妥協することなく挑んでいくストイックな取り組みだ。その緊張感はサーキットの現場に移動してから、さらにピリピリと高まっていった。整備作業のポイントは理想的な設定値の追求から、より実戦的なセッティングへと移っていく。たとえばテスト走行ごとに、気温や路面状況に応じてタイヤの空気圧をきめ細かく変えて比較検討する。ファクトリーで何度もやり直して得た理想的な調整値を、今度はサーキットのコンディションに応じて、さらに細かく変更していくのだ。
レースメカニックの奥深さとスタッフのチャレンジスピリットを、レース最前線の現場で知って大きな感動を覚えた。クルマとモータースポーツがさらに好きになると同時に、今後自分の仕事で、何を意識するべきかを気づかせてくれたと思う。
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野代谷 拓
日産自動車販売株式会社
インタビュー記事日産自動車販売株式会社
野代谷 拓
Round.2
2022年 5月3日(火)~5月4日(水)
富士スピードウェイ
スーパーGTマシンに触れた感動。
日産メカニックチャレンジの魅力は、何といっても本物のGT300マシンを整備できることだ。GT-R認定メカニックを目指す自分にとって、とても良い経験になったと思う。実は自動車大学校時代にも、レースメカニックのサポートに参加したことがあった。その時よりも車両に触れるチャンスはずっと多いらしいと聞いて、期待を膨らませていた。
ファクトリーでの事前整備では、まずエンジンルームや足回りを見学して市販車との違いに改めて驚かされた。そして、フラットボトムの取付けやアライメント調整、ホイールの清掃にいたるまで、すべての作業が精緻に、丁寧に行われていることを知った。
本番のレースでは、チームメカニックの人達による給油やタイヤ交換の凄まじいスピードに圧倒された。自分の普段の業務でこのレベルは要求されないが、少しでも近づきたくて、筋トレや訓練を続けようと決心した。
一週間、毎日が貴重な体験に満ちていた日産メカニックチャレンジ。より多くのTSにこのプロジェクトをすすめたいし、可能であれば自分もぜひまたチャレンジしたいと思った。
ただ今はまず、自分の職場に、ここで学んだ意識や取り組みを広げたいと考えている。
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高橋 拓海
日産プリンス神奈川販売株式会社
インタビュー記事日産プリンス神奈川販売株式会社
高橋 拓海
Round.2
2022年 5月3日(火)~5月4日(水)
富士スピードウェイ
チームプレイの力。
サーキットに入る前に4日ほどの事前整備期間があり、車高調整、トー調整のやり方などについて、実技を伴うレクチャーがあった。そこで、コンマ何ミリという細かい数値で調整を行っていたことにとても驚いた。アライメントだけではなく、アンダーパネルの設定位置、車重バランス、タイヤの空気圧、使用タイヤの種類選定など、あらゆる調整と選択に、きわめてシビアなレベルが要求されることを知った。しかも緻密さだけではなく、目標とする数値に達するまで、何度も試行を繰り返す。それはサーキットへ移動してからも続いた。予選前の走行テストでドライバーの意見を聞きながら、納得できるギリギリまで車両のセッティングを詰めていたことが印象に残った。こうしてチーム全員が一丸となって、一台の車両を完璧なコンディションに仕上げていく。全スタッフの意識が、レースという目的に向かって集約され、大きな力になっていくのだ。
このプロジェクトに参加して、チームで協力することの大切さを学んだ。日常のテクニカルスタッフ(TS)業務では、一台の車を数人で整備することはあまりない。しかし、テクニカルアドバイザーやカーライフアドバイザーと協力しながら、お客様に対応するのはまさにチームプレイと言える。一人一人の責任とチームワークの大切さを改めて実感している。
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メザ ファビオ
日産プリンス三重販売株式会社
インタビュー記事日産プリンス三重販売株式会社
メザ ファビオ
Round.2
2022年 5月3日(火)~5月4日(水)
富士スピードウェイ
ひとりひとりの力とチームワーク。
サーキットに行く前の事前整備作業がとても役に立った。スーパーGTの理解が深まり、さまざまな整備を学ぶことができた。実際に自分たちがピットで行う作業も、あらかじめここでトライできたので、サーキットでは自信を持って動くことができた。
参加メンバーとも誰がどう動くか、こういう場合はどうするかなど何度も話し合った。その結果、チームワークがみるみる向上していった。お互い意見を言い合い、コミュニケーションすることが大切だと確信した。整備を正確で効率よく行うためには、個々の力とチームの力が絶対条件なのだ。
レースメカニックがひとつひとつの作業に全力を込めるプロ意識は、私たちの日常業務にも共通するものだと気づいた。お客さまのお車を大切に扱い、丁寧に点検・整備を行うことこそプロ意識なのだと思う。レースカーにも一般車にも最重要な「安全」という目的のために、我々は存在するのだと意を強くした。
あっという間だったが、価値ある経験をした。このプロジェクトに多くの日産のテクニカルスタッフに参加して欲しいと思う。とても大きなエネルギーをもらった1週間といえるだろう。
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小山 恵輔
日産プリンス静岡販売株式会社
インタビュー記事日産プリンス静岡販売株式会社
小山 恵輔
Round.2
2022年 5月3日(火)~5月4日(水)
富士スピードウェイ
整備への責任感。
レース車両と一般車両とでは設計が異なる部分は多いが、特に走りに関わる足回りについてはまったく別物だと思った。パーツやサイズの違いはもちろんだが、チューニング作業が非常にやりやすい構造になっていることに驚いた。足回りでは、やはりホイールアライメントの念入りな調整が印象に残ったが、タイヤマネージメントにも同様のシビアさが求められることを知った。サーキット入りした後、ピット内では主にタイヤの調整をサポートした。空気圧の重要性は一般的なレベルとしては理解していたが、レースでは天候、気温、湿度、路面状態、走行距離など、実に多くの要件がタイヤのセッティングに影響を及ぼす。わずかなコンディションの違いでタイヤの性能は左右され、それに対応する調整が必要だ。タイヤマネージメントの難しさと厳しさを強く実感した。
それほど念入りに整備を行っても、実際のレースでは何が起きるかわからない。今回の決勝レース中、我々の56号車がスピンするシーンがあった。クラッシュに至らなくて良かったと思ったが、自分たちの作業が原因ではないかとドキドキした。結局、整備の不具合によるものではなかったのだが、整備した車への責任の重さを改めて痛感した。
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2022年 5月28日(土)~29日(日)
レース速報予選:3位 / 決勝:3位
清水 雅美
岐阜日産自動車株式会社
インタビュー記事岐阜日産自動車株式会社
清水 雅美
Round.3
2022年 5月28日(土)~29日(日)
鈴鹿サーキット
整備の命は確実性にあり。
細かく入念に行うと話には聞いていたが、アライメント調整にこれほど時間をかけているとは想像以上だった。“このぐらいで”という感覚はまったくないのだろう。タイヤの空気圧調整も4本同じではなく別々の調整値で、レースメカニックのこだわりと厳しさを知ることができた。作業の練習でさえ、練習だからと手を抜く場面は一切ない。常に張りつめた空気感と手際の良さが貫かれている。
ピット作業のあわただしい雰囲気の中、ついつい慌てて作業しがちになってしまうところ、レースメカニックの方に「慌てなくていいから、確実に作業をして」とアドバイスをもらった。時間がない時でも、いや時間がないからこそ確実性が最も重要なことなのだ。自動車整備において、作業の確実性と作業後の確認の大切さを改めて痛感した。通常の作業でも、もっともっと確実性を上げたいと思った。
今回のプロジェクトに参加でき、レースの裏舞台を見ることができ貴重な体験をいただいた。終わってみれば短いくらいと思えるほど、大きな満足感が得られた。こんな価値ある企画が提供されていることは、とても恵まれていることだ。若いTSにもっと積極的に参加して欲しいと思う。
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水野 隆仁
日産プリンス名古屋販売株式会社
インタビュー記事日産プリンス名古屋販売株式会社
水野 隆仁
Round.3
2022年 5月28日(土)~29日(日)
鈴鹿サーキット
その違いから、多くを学んだ。
このプロジェクトに参加してレース車両と一般車両の違いを知り、そのひとつひとつに大きな驚きを感じた。一般車の整備にそのまま採り入れられるノウハウは多くはないが、取り組み方や発想はおおいに参考になったと思う。
まずタイヤ交換やボディパーツの取付けで気づいたのは、レース車両が極限まで軽量化されていること。さらにボディにコート剤を塗るが、美観や耐水効果のためではなく、空力性能を高めるのが目的だ。すべてが「速さ」のためのチューニングになっているのだ。
ホイールアライメントは事前整備で極めて細かく調整したのだが、サーキットのピットでも再び同様の精密さで調整した。ファクトリーから移動する間に誤差が生じていないかどうか、改めてセッティングを行うのだ。一般車両でここまでの調整は求められないが、理想とする設定値へのこだわりも大切だと感じた。
ピットでは、メカニックの人たちが本番を想定したピット作業の練習をしていて、自分の位置や動きをビデオに撮って確認していた。普段の整備業務でも、仕事の段取りや作業手順を事前に確かめておけば、早く確実な整備につながるはずだ。
ただ指示されたことを作業するのではなく、何のためにやるのか、どうすればもっと効率的にできるのか、自分で考えながら取り組むことを心掛けたいと思った。
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竹内 紀人
日産プリンス名古屋販売株式会社
インタビュー記事日産プリンス名古屋販売株式会社
竹内 紀人
Round.3
2022年 5月28日(土)~29日(日)
鈴鹿サーキット
信頼とコミュニケーション。
プロジェクトの全日程を通じて、参加したTSを非常に大切にしてくれていると感じた。メカニックの方からたくさんの話を聞くことができて、価値ある体験になったと思う。
前半の事前整備では、ボディパーツの取付け、ホイールの脱着、アライメント調整などを練習した。レクチャーを担当したメカニックの方達は、レースに関わるいろいろな話をしてくれる。難しい話に遠慮なく質問をすると、さらに熱心に教えてくれた。
サーキットのピットでもチームの人達の話は面白く、臨場感あふれるレース現場での会話に興味がつのった。さすがに予選のスタート前には緊張が増していき、皆さんもしだいに無口になっていく。その切り替えと集中力もすごいと思った。
整備作業では、予選の慌ただしい中でタイヤ交換のほとんどをTSに任せてくれて、とてもうれしかった。不安もあったけれど、信頼に応えようと頑張れた。決勝レースのピット作業では、チームメカニックの方達の連携プレーが素晴らしく、あらゆる作業が素早くスムーズに進んでいった。
やはり、人と人が信頼し合い、コミュニケーションをとることが、良い仕事につながるのだと思う。今回、プロジェクトの休日に他のTSと交流できたことも、自分にとってかけがえのない絆ができたと感じている。
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南部 正博
福井日産自動車株式会社
インタビュー記事福井日産自動車株式会社
南部 正博
Round.3
2022年 5月28日(土)~29日(日)
鈴鹿サーキット
チーム一体の力。
日産メカニックチャレンジは、レース車両の整備についてファクトリーで学ぶ事前整備から始まった。そこでレースに関する座学の他、キャンバーと車高の調整、ブレーキローター組付け、タイヤ交換など、主に足回り系の整備体験をした。レース車両は調整値が非常に細かく、理想の値になるまで何度も調整を繰り返した。普段やっている一般車両の整備では同レベルの調整はできないが、一般車の規定値内で理想的な調整値を追求する姿勢は大切だと思った。
そして、日程の後半からはいよいよ鈴鹿サーキットへ。車両も工具もすべて一台で運べる移動用トレーラーの収容力に圧倒されるとともに、荷下ろしを考慮した積み込み方など、ここにも独自のノウハウがあることがわかった。
サーキットでは、主にタイヤ関連のサポートを行った。予選、決勝と進むに連れてチーム内の空気もピリピリと緊張感をはらんでいく。自分ができることを精一杯やろうと夢中になって作業した。予選が終わる頃には、チーム一体となって車両を仕上げているという実感がわいてきた。一人一人の努力は、レーシングチームの大きな力になっていく。その力が、予選3位、決勝3位という、好成績につながっていった。この素晴らしいチームに参加できた歓び、そしてプロジェクトでの貴重な体験を忘れずに、今後のTS業務に生かしていきたいと思った。
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田中 寛太
愛知日産自動車株式会社
インタビュー記事愛知日産自動車株式会社
田中 寛太
Round.3
2022年 5月28日(土)~29日(日)
鈴鹿サーキット
先を考え作業する大切さ。
スーパーGTには、すべてのクルマが平等に戦うための細かいルールやレギュレーションがある。ドライバーが獲得したポイントに応じて、ウェイト積載のハンデが課せられること、レース中にピットインをしてドライバーを交代しなければならないこと、1名のドライバーがレース距離の3分の2を超えて運転してはならないこと、など詳しく教えてもらった。レースの厳しさや面白さがよく理解でき、期待感で胸が膨らんだ。
特に印象に残っている作業は、タイヤの脱着。フェンダーやキャリパーに当たりそうで、見ているのと実際自分がやるのとは大違いだった。慎重さとスピードという、相反する要求に応えるレースメカニックの凄さを実感した。ピットでのタイヤ管理もシビアそのもの。空気圧は0.01の値まで1本1本微細に調整する姿には、執念のようなものさえ感じた。
作業時間もスペースも限られたピットでは、それぞれが一手二手と先を見据えながら行動しなければならない。これは日々の業務にも当てはまることだと思った。普段は基本的に1人で1台を担当するが、レースでは複数の人が作業に関わるため、情報伝達の重要性が改めて身にしみた。今後自分たちの業務の中でもコミュニケーションをしっかりとり、ミスがないよう心がけていきたい。
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丹羽 龍馬
京都日産自動車株式会社
インタビュー記事京都日産自動車株式会社
丹羽 龍馬
Round.3
2022年 5月28日(土)~29日(日)
鈴鹿サーキット
ミスのない正確な作業をめざす。
驚いたこと、気づかされたこと、見習いたいこと、私にとってとてもためになった1週間だった。初日のファクトリー。整備工場は美しいほど整理整頓されていて、これは自分の会社でもすぐに取り入れられることだと思った。
ここではしつこいほど正確な調整が行われ、完璧な状態まで調整が繰り返される。それでいてサーキットに着くと、もう一度一から微調整を行っていることには、正直驚いた。レースは、究極にストイックな世界なのだ。ピットでの1分1秒を争う中でのレースメカニックのムダのない機敏な動きは感動的だった。その統率された動きに、一丸となってひとつの目標をめざすチーム力を感じた。
本プロジェクトに参加して確信したことがある。ネジひとつであってもしっかりと規定トルクで組み付ける、きちんと水平をとって調整するなど、細かい所に大事さがあると改めて思い知った。細かいことの積み重ねがあって、自動車整備は成り立つのだ。
会社に戻ったら、ミスのない正確な作業をするために細かなところまで目を配り、ひとつひとつの作業にプライドを持ち、精一杯仕事をしたい。そう決心させてくれた私のメカニックチャレンジだった。
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2022年 8月6日(土)~8月7日(日)
レース速報予選:10位 / 決勝:6位
本間 直樹
新潟日産自動車株式会社
インタビュー記事新潟日産自動車株式会社
本間 直樹
Round.4
2022年 8月6日(土)~8月7日(日)
富士スピードウェイ
チームの力を高めたい。
SUPER GTについてあまり詳しくない私だったが、REALIZE GT-R 56号車のことはもちろん、レースの流れやレギュレーションについて丁寧に教えていただき、理解を深めることができた。市販車とGT300マシンの違いを知り、同じGT-Rでも全く別物だと知った。
ファクトリーでの事前準備作業では、非常に精度の高い整備を体験できた。車両の見えないところにも、様々な工夫がなされていた。
技術面だけではなく、取り組む姿勢についても勉強になった。整備には「だろう」はなく、点検、調整を確実にしっかりとやる。それから、レースで大切なのは車両であり、その車両をメンテナンスするのは「人」なのだ。メカニックチャレンジへの参加で、チーム力、コンストラクターズの重要さを実感した。チームの一人ひとりがKONDO RACINGのチーム力を高め、厳しい条件下でも成果を出せているのだと理解した。
私も販社で、このような組織、チームをぜひ作っていきたい。新たな目標に心の高まりを感じている。
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小林 晃士
長野日産自動車株式会社
インタビュー記事長野日産自動車株式会社
小林 晃士
Round.4
2022年 8月6日(土)~8月7日(日)
富士スピードウェイ
ひとつひとつから始まる。
普段のTS業務とはまったく異なり、貴重な経験になった。サーキットのピットに入ることさえもなかなか体験できることではないのに、まして実際のレース現場で整備ができるとは考えてみたこともなかった。
スーパーGTはただ速いクルマを作ればいいのではなく、細かいルールに沿って仕上げていく必要があると、作業前の座学で知った。だからアライメントの調整ひとつとっても徹底的にこだわる。完璧になるまで何度でも作業を繰り返すシビアさ。これこそ整備の基本だ。普段の整備もレースの整備も変わらないのだと実感した。
予選前日の5日に富士スピードウェイへ乗り込む。全員でピットを設営した後は、きめ細かなタイヤ調整。エアーや外径・重量など細かなデータを取り、厳しいチェックが行われた。ついに明日から始まる。緊張感がひしひしと押し寄せてきた。
次の日、予選の準備に慌ただしい。予選のスタートが切られると、ピットの空気感が一変。ピーンと張りつめ、固唾を飲むとはまさにこういう状態を言うのだろう。
あっという間の1週間だったが、ひとつひとつの作業を慌てず正確に確認しながら進めていくこと、限られた時間の中で自分で考え行動することの大切さを学んだ。そして、チーム力は本当にパワーになるのだとわかった。
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神田 夏樹
埼玉日産自動車株式会社
インタビュー記事埼玉日産自動車株式会社
神田 夏樹
Round.4
2022年 8月6日(土)~8月7日(日)
富士スピードウェイ
座学で知ったレースの面白さ。
レースにあまり詳しくない自分が参加して、大丈夫だろうか? 当初のそんな不安は、プロジェクトが始まるとすぐに、充実した体験への期待に変わった。
まず初日に、スーパーGTについて座学があったのがうれしかった。この日本最高峰のレースについて改めて説明していただき、今までに知らなかった知識や、より細かい情報を得ることができた。先に知識を得ることで、その後のスケジュールも楽しみになった。
とはいえ、レースメカニックの技術は一週間で身につくようなものではない。市販車のGT-Rは普段から整備をしているが、レース車両では整備方法も、調整のきめ細かさもまったく異なっていて驚いた。事前整備でタイヤ交換を練習したが、そうとうやり込まないとスムーズな脱着は難しいと感じた。サーキット到着後、ファクトリーであれほど綿密にしたアライメント調整を再度行った。車両をトレーラーで運搬した時に、アライメントが狂うこともあるのだという。この徹底した整備ノウハウに鍛え上げられて、一台のレース車両が完成し、コースへと挑んでいく。
トップレベルのレースを戦うメカニックと、同じ整備を自分たちが要求されることはない。しかし、整備に取り組む姿勢や、冷静な判断力、細やかな気配りは、ぜひ身につけていきたいと強く感じた。
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武田 優
日産東京販売株式会社
インタビュー記事日産東京販売株式会社
武田 優
Round.4
2022年 8月6日(土)~8月7日(日)
富士スピードウェイ
身振り・手振りもコミュニケーション。
見ること、やることすべてが印象に残る1週間だった。使う工具も作業の仕方も一般車両とは違い、ひとつひとつが新鮮で興味深かった。
今回特別にスーパーGTの車検場に入る機会に恵まれた。車検場までは数人のメカニックが手押しで運ぶ。GTマシンの車検は出場するすべてのマシンに対し、公平性や安全管理のために毎レースごとに行われる。車重計測からレギュレーションや安全装備のチェックなど事細かく行われていた。
フリー走行では私たちTSにタイヤ交換を任せてくれ、緊張感の中やり遂げた。マシンがピットインすると、何をしなければいけないかという予測と事前準備が重要である。どんな職種にも通じることだろうが、常に視野を広く持ち全体の流れを把握していくことが大切だと改めて思い知った。また、サーキットでは声が届きにくいため、作業が完了したら手を上げて合図する。意思の伝達方法としてジェスチャーは効果的で、身振り・手振りだけでもコミュニケーションはできると確信した。日常の業務にも取り入れていきたい。
今回このプロジェクトに参加して気づいたことは、レースカーであっても一般車両であっても整備に求められる根底は同じだということ。ドライバーにも他の車両にも対しても安全を守ることだと思う。日々緊張感を持って整備に励もうと胸に刻んだ。
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鈴木 拓馬
日産プリンス千葉販売株式会社
インタビュー記事日産プリンス千葉販売株式会社
鈴木 拓馬
Round.4
2022年 8月6日(土)~8月7日(日)
富士スピードウェイ
心地よい緊張感。
日産メカニックチャレンジでは、通常のメカニック作業とは異なるより専門的な知識やノウハウを知ることができた。
技術面での収穫はもちろんなのだが、スタッフの方たちとのコミュニケーションがとてもうれしいと思った。シビアなレースの世界、そうとうピリピリと緊張した一週間になると覚悟していた。ところが、事前整備のファクトリーでは意外なほどアットホームな雰囲気で驚いた。整備を教えてくれたスタッフのお二人は、ディーラーで活動するテクニカルスタッフのことを非常に良く理解されていて、説明もわかりやすかった。サーキットではさすがにピンッと張りつめた場面が多かったが、スタッフ全員が一丸となって進んでいくことに快感を覚えた。緊張はやがて、ワクワクする興奮に変わっていった。予選の日には、近藤監督に「緊張感、どう?」と声をかけもらって大感激だった。
このプロジェクトでは学ぶことがたくさんあったが、何よりも仕事に望む心構えを改めて見直す良い機会になった。お客さまの安全を守るということ。速い作業と質の高い作業の両立。万全を期すための二重、三重のチェック。いま、仕事に対するモチベーションが高まっていくのを感じている。
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石塚 光大
日産プリンス埼玉販売株式会社
インタビュー記事日産プリンス埼玉販売株式会社
石塚 光大
Round.4
2022年 8月6日(土)~8月7日(日)
富士スピードウェイ
まるで夢の世界。
スーパーGTの前身である全日本GT選手権に憧れ、この業界に入った私にとって夢のような時間だった。このメカニックチャレンジは、きっと整備士の憧れのプロジェクトになるだろうと予感した。
衝撃を覚えたのは、フロントサスペンション部の車高調整だ。何と1/100単位での調整が丹念に行われていた。一般的な整備士には理解が及ばない驚異的な世界だと圧倒された。「ドライバーは車高を0.5mm調整しただけで気がつく」と、信じがたい話にも驚いた。レーシングドライバーは、たった0.5mmの違いでもダウンフォースの差や車両姿勢によるタイヤグリップの変化を感じ取るというのだ。何という世界なのだろうか、私の抱いていた憧れと尊敬の気持ちがまたひとまわり大きくなった。
ファクトリーでの調整からサーキットでの確認まで妥協することは一切ない。完璧のみを追い求める姿は実にカッコよかった。レースに臨む気持ちの強さがなければできないことかも知れない。このような整備作業に対する思いや取り組む姿勢は勉強になり、今後の業務に役立てたいと思った。
本物のレースカーに触れ、R35のエンジン音に包まれた濃密な1週間。帰ってきてからも興奮はしばらく冷めなかった。叶うことなら、もう一度参加したい。
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新明 知樹
株式会社日産サティオ湘南
インタビュー記事株式会社日産サティオ湘南
新明 知樹
Round.4
2022年 8月6日(土)~8月7日(日)
富士スピードウェイ
トルク管理に学ぶ。
このプロジェクトでは実に多くのことを学んだ。その中でも強く印象に残っているのは、トルク管理だ。車体に使用されているあらゆるボルトやネジは、締め付けの確認を徹底するのはもちろん、適正なトルクで締め付けるようにしっかりと管理されている。通常のボルトに加えて、締め付け効率に優れたトルクスネジも各所に使用されていた。その扱い方を学ぶと同時に、どんな種類のネジであってもトルク管理の重要性は変わらないことを教えていただいた。ボルトやネジのほんのわずかな緩みで、レースの勝敗だけではなく、安全にも大きな影響を及ぼすのだ。
シビアな作業が要求される整備は他にもあった。アンダーカバーの取り付けでは、フロント、サイド、センター、リヤの各カバー面がすべてフラットになるように調整する。このフラット化と、路面からの高さをミリ単位で調整することでダウンフォースが変化し、タイムに大きく影響するのだ。ドライバーは、コースを一周しただけで何ミリの調整がされたのかわかるらしい。
こうした技術面での成果以外にも、多くの気づきがあった。チームプレイの力、現場での声掛けの大切さ、自分のすべきことを常に確認する姿勢。もう一度初心にかえり、新たな決意で仕事に取り組んでいこうと思った。
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折笠 郁弥
千葉日産自動車株式会社
インタビュー記事千葉日産自動車株式会社
折笠 郁弥
Round.4
2022年 8月6日(土)~8月7日(日)
富士スピードウェイ
タイヤの重要性をいま一度。
よくテレビや映像で見ていたレースでのタイヤ交換。あっという間に作業を終えるあのシーンが浮かぶが、その裏には思った以上に厳しく詳細なタイヤ管理がなされていた。
気温、湿度、路面温度などの変化によって、タイヤの内圧の増減をとても細かく管理していたのには驚いた。湿度によって内圧が膨張するため、それを見越してシビアに調整が行われる。タイヤのトラブルは走行性能に影響するのはもちろんだが、スリップやバーストなどハンドルが効かなくなるリスクも潜んでいることを忘れてはいけない。販社での定期点検でも空気圧不足がよく見受けられるが、今後はもっと気を配っていこうと強く思った。
タイヤ交換もそうだが、ピットでのムダのない動きは感動的だ。しかしその裏には、メカニックたちの絶え間ない努力と探求心があった。ピットストップ時の作業をいかに正確に効率よく行うか、何度も何度も練習を繰り返し最良のやり方を検証していた。会社の業務でもムダのないベストな方法を絶えず考え見つけていきたい。
普段の業務では得られない知識や体験を通して、車両管理や整備の重要性を再認識できたことは本当によかった。このプロジェクトが長く続き、ぜひ多くのTSに参加して欲しい。絶対ためになる。
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鈴木 雅之
日産プリンス神奈川販売株式会社
インタビュー記事日産プリンス神奈川販売株式会社
鈴木 雅之
Round.4
2022年 8月6日(土)~8月7日(日)
富士スピードウェイ
集中力と判断力。
サーキットへ向かう前にファクトリーで事前整備を行う期間があり、そこでボディパーツの取付け・取り外し、タイヤ交換とホイールの整備、アライメント調整などを体験した。アンダーパネルの取付けでは、位置が1mm変わるだけでダウンフォース量が変化することにとても驚いた。一般車両の整備とは異なる点も多いのだが、すべてを通して何よりも優先されるのは、やはり安全だと聞いて気持ちが引き締まった。自分も、お客さまに安全と安心をしっかりと提供できるテクニカルスタッフになろうと思った。
サーキットのピットでは、緊張感が漂う環境の中で作業への集中力がしだいに高まっていくのを感じた。また限られたスペース内で多人数が作業をするので、動きがかなり難しくなる。自分がとるべき行動を、的確に判断して動くことが重要だとわかった。
決勝レースでは、路面温度の関係でピットインのタイミングが早まるなど、予定外の事態が重なった。そんな時でも、チームスタッフの方達は常に冷静で、速く確実な作業で対応していた。
通常の業務に戻ったら、こうした集中力や判断力を日々磨いていくようにしたい。そして肌で感じたモータースポーツの魅力を、ぜひお客さまにお伝えしたいと思う。
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本間 勇輝
浜松日産自動車株式会社
インタビュー記事浜松日産自動車株式会社
本間 勇輝
Round.4
2022年 8月6日(土)~8月7日(日)
富士スピードウェイ
秘訣は団結力。
1週間を振り返って、タイヤの脱着やアライメントの調整など、どの作業も一般の車とは異なり新鮮な気持ちで作業ができた。サーキットでしか味わえない独特の緊張感も肌で感じられたし、本物のレースに参加している醍醐味は忘れることができないだろう。
決勝の日、ウォームアップ走行を終了した頃から急に激しく雨が降り始めた。雨は短時間でやんだが、雨上がり直後のスタートとなってしまった。天気によるコースコンディションの変化にも、チーム全員で素早く対応していた。このようなアクシデントには、やはり団結力がものを言うのだと思い知らされた。さっそく会社へ帰ったら、店舗内の団結力やチームワークを強化していきたいと思った。もう1点ぜひ取り入れたいと思ったことは工場内の整理整頓。事前作業を行ったファクトリーもピットも、きっちりと整理されていた。やはり、限られた時間、あわただしい中で、スピーディに正確に作業するためには必要不可欠なことだ。作業環境は美しい程使いやすいことがわかった。
私にとってメカニックチャレンジは、普通では味わえない非日常を一流のレーシングチームで体験できることができた充実した一週間になった。スーパーGTを知らなくても新たな発見があるので、皆に参加して欲しいと思った。
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2022年 8月27日(土)~8月28日(日)
レース速報予選:4位 / 決勝:10位
長屋 賢利
岐阜日産自動車株式会社
インタビュー記事岐阜日産自動車株式会社
長屋 賢利
Round.5
2022年 8月27日(土)~8月28日(日)
鈴鹿サーキット
多くを学んだレースメカニック体験。
ファクトリーの事前整備では、スーパーGTに関する知識を学び、さらに車高調整、キャンバー調整、タイヤの脱着などの整備作業を体験した。市販車と異なるレース車両の構造や、整備方法の違いなどにとまどい、作業に手間取ることが多かった。わからないことはすぐに確認して問題をクリアにし、確実な整備を行うことが大切だと思った。
鈴鹿サーキットに入った後、ファクトリーできめ細かく調整したはずのアライメントを再び取り直した。移動時の振動や走行環境の変化で適正値が微妙に変わるので、こまめに調整することが必要だという。
またタイヤの空気圧を、路面温度や使用タイヤの特性に応じて非常に細かく調整した。「およそ」という概念は無く、正確な調整が常に求められている。
ピットでは、調整作業に集中する慌ただしい時間と、ホッとひと息をつける時間とがある。メカニックの方たちは、緊張とリラックスのON/OFFを非常にうまく切り換えていると感じた。
このプロジェクトは、座学あり、整備練習あり、ピットでの整備体験ありと、実に充実した内容だと思った。レースへの参加を通して、多くのことを学ぶことができる。すべてのテクニカルスタッフにおすすめしたいと感じている。
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宮 正真
石川日産自動車販売株式会社
インタビュー記事石川日産自動車販売株式会社
宮 正真
Round.5
2022年 8月27日(土)~8月28日(日)
鈴鹿サーキット
確実でスピーディな整備のために。
プロジェクトの活動中、整備に対する考え方や、取り組みの姿勢を多く学んだ。そのどれもが、今後の自分の仕事に活かせることばかりだと思った。
まず「1日にひとつ、何か発見をする。」という心構え。どんな作業でも自ら進んで手をあげて、積極的に参加すること。そこに、新しい気づきが生まれてくる。
またファクトリーでは、サスペンション調整、タイヤ脱着練習などの実作業を行ったが、自分が次に何をすればいいか迷う時があった。作業全体の動きを把握し、自分がするべきことを理解するためには、スタッフ同士のコミュニケーションが大切だ。声掛けや意見交換を頻繁にすることで、自分の役割と作業方針が見えてくる。
サーキットでは、タイヤ管理の重要性を実感した。タイヤの内圧をキメ細かく調整して、どのタイヤも100%の性能を引き出せるようにしていた。一般車両は条件が少し異なるが、お客さまのタイヤ調整をする際に一段とシビアな考え方ができるようになったと思う。
レース車両の整備は、そのまま市販車整備に活用できる技術は多くはない。しかし、確実でスピーディな作業のために、何をどうすればいいのか、その明解な答えがあった。テクニカルスタッフとして、とてもためになる貴重な経験ができたと思う。
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里中 祐基
三重日産自動車株式会社
インタビュー記事三重日産自動車株式会社
里中 祐基
Round.5
2022年 8月27日(土)~8月28日(日)
鈴鹿サーキット
データの重要性を学ぶ。
まず、スーパーGTにチームの一員として参加できる貴重な体験の場を提供していただき心より感謝したい。普段の仕事では学べないことや経験できないことが盛りだくさんで、知識・技術の幅が確実に拡がるだろう。また、いろいろな販売会社の人とつながることができる場でもある。ここでの出会いが、今後の交流に発展していけば楽しく有意義なことだと思う。
ひとつひとつの作業の正確さ・精緻さ、作業後の確認の丁寧さ、小さなキズや段差も見逃さない繊細さを目の当たりにして、これらがいかに大切か痛感した。ボルト・ナットの動かす量も、ただ締めたり緩めたりするだけでなく細やかさが大事だと学んだ。整備作業に対する姿勢や考え方は、私の日常業務にも役立つに違いない。ボルト・ナットの締めつけや作業後の確認も、いままで以上にしっかりと行おうと決心した。
サーキットでは特にタイヤ調整が印象的だった。現在の状況と過去の情報を比較し最適な空気圧を算出していく。過去の経験やデータも価値ある情報なのだ。自分の仕事でもお客さま一台一台の故障診断や点検データ、部品交換歴など、常に役立てられるよう各データを整理・管理をしていきたい。それが安全性アップ、サービスの向上につながっていくと確信する。
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伊藤 輝璃
日産プリンス三重販売株式会社
インタビュー記事日産プリンス三重販売株式会社
伊藤 輝璃
Round.5
2022年 8月27日(土)~8月28日(日)
鈴鹿サーキット
整備力のレベルアップを目指して。
サーキットに入る前、ファクトリーで整備作業を実習した。ホイールアライメントは、すべて機械で調整するものと思っていたが、スケールを使ったアナログな方法で、極めて緻密な調整を何度も繰り返すことに驚いた。最新技術が凝縮されたレース車両でも、人の手による微妙な調整が重視されるのだと知った。
スーパーGTの車両はかなり自由に改造できると考えていたが、厳しいレギュレーションに沿ったチューニングであることが座学を聞いてわかった。この規定範囲内でギリギリのところまで性能を高めるために、細かいレベルまでつきつめた整備を行うのだろう。
事前整備は、自分にとって非常に価値のあるものだった。もう少し踏み込んでやってみたい整備もあり、あと1日あったらいいなと感じた。
サーキットでは、タイヤの空気圧と温度がシビアに管理されているのにも驚いた。アライメントにしろ、タイヤにしろ、足回り系の重要性を改めて考えた。
レース車両の整備では、調整や設定が実にきめ細かく、厳密なレベルであることがわかった。それらの作業を時間をかけずに、スムーズに実践するためのコツや工夫がある。自分の仕事も、さらに高いレベルを目指していきたい。今回の経験を参考にしつつ、より効率的で確実な整備を常に考えたいと思った。
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田中 佑軌
愛知日産自動車株式会社
インタビュー記事愛知日産自動車株式会社
田中 佑軌
Round.5
2022年 8月27日(土)~8月28日(日)
鈴鹿サーキット
当たり前のことを、当たり前にしない。
レースが終わり、興奮冷めやらぬまま帰路についた。あっという間の一週間で、正直もっと長い時間、車両に触れていたかったという思いでいっぱいだった。私にとってこのプロジェクトは整備士として必要な知識や当たり前のことを見つめ直し、再確認する貴重な時間になった。
とても厳しいレギュレーションの中で勝負しているスーパーGTにとって、サーキットに車両を持ち込む前の事前整備が大きく戦績に影響するという。だから、一切の妥協を許さない念には念を入れた調整が行われている。車両の整備は当然のことだが、想定されるさまざまなシチュエーションに対し、チームとしてどう対応しどんな選択をしていくのかもしっかり話しあわれていた。例えば速さの鍵を握るタイヤの選択など、天気や気温、路面温度など緻密なデータをもとに打ち合わせが繰り返されていた。事前準備の段階からもうレースは始まっているという気さえしてくる。
ファクトリー、ピットを問わず、やり慣れた作業も丁寧に行い何度も確認する。この当たり前のことがとても重要なことだと改めて思った。ひとつひとつ基本に戻って作業することを、今後も胸に刻み日々のTS業務に励んでいきたい。
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窪田 拓弥
兵庫日産自動車株式会社
インタビュー記事兵庫日産自動車株式会社
窪田 拓弥
Round.5
2022年 8月27日(土)~8月28日(日)
鈴鹿サーキット
自動車整備は奥が深い。
漫然と見ていたレースだったが、そこには未知の世界が広がっていた。知っているつもりだったが、スーパーGTについてまだまだ知らないことがたくさんあり、そのレベルの高さと奥深さを痛感した。例えば、各ボルトは車両登録時のものしか使用が認められず別のボルトは使用できないこと、各部の取り付け高さにも細かい規準があり微細な調整が必要なことなど、ルールの厳しさと整備のデリケートさに驚いた。
タイヤに関しても組んですぐエアを2回抜き、3回目にチームで定めた圧力に調整する。タイヤ内部の水分を飛ばすために行っているそうで、レースの繊細さを改めて実感した。
この一週間、普通業務とは違う空気感と緊張感の中、プレッシャーに負けじと一生懸命取り組んできたためか、あっという間の出来事だった気がする。多くのことを見て、感じて、学んだ中身の濃い時間だったことは間違いない。チームでひとつの目標をめざしてひたむきに取り組む姿勢や、自動車整備の奥深さを垣間見ることができたし、整備士の仕事のやりがいをもう一度確認できた。
これからはいままで以上に細かな部分にも目を配り、自分の行う作業により強く責任感を持って取り組もうと胸に誓った。まだまだ高みをめざし、整備士としてスキルアップを図っていきたい。
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生駒 広人
和歌山日産自動車株式会社
インタビュー記事和歌山日産自動車株式会社
生駒 広人
Round.5
2022年 8月27日(土)~8月28日(日)
鈴鹿サーキット
確認とコミュニケーション。
プロジェクトを通して強く感じたのは、確認とコミュニケーションの大切さだ。
ファクトリーでは、アンダーパネル取り付け、ブレーキローター組み付け、タイヤ脱着、ホイールアライメント調整などを行った。どの整備でも、声出しや手による合図をきっちりとして、作業状況を互いに確認できるようにすすめていった。特にリフトジャッキのアップ/ダウン時は、安全のためにも声出しの徹底は重要だと思った。
サーキットでも、ピット作業に入る前にメカニック全員で車両のセッティング方針を確認し、把握した上で整備に入った。決勝レース前には、どのタイヤを使うか、どのタイミングでピットインするかなど全員で情報を共有していた。
チームで整備に取り組む時、誰が何の作業を担当するのか、次にどんな作業をするのか、一人ひとりが状況を把握しながら行動することだ。そのための確認とコミュニケーションは欠かせない。
KONDO RACINGのスタッフの方たちは、作業時は真剣に、休憩時はなごやかに、とても良いコミュニケーションが取れていると感じた。自分の職場でも、ぜひこういうチームを作っていきたいと思った。
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平岡 利規
日産大阪販売株式会社
インタビュー記事日産大阪販売株式会社
平岡 利規
Round.5
2022年 8月27日(土)~8月28日(日)
鈴鹿サーキット
チームワークと感謝の心。
不安と期待が入り交じった気持ちの中、いよいよメカニックチャレンジが始まった。ファクトリーでの事前整備ではアンダーパネルやディフューザーの取り付け、ホイールの清掃、タイヤの脱着、ブレーキローターの組み付け、給油作業体験などの実作業、アライメント調整の見学など、実に中身の濃い充実した時間だった。
サーキットでいちばん印象に残ったのは、チームワークとお互いを気遣い感謝することの大切さだ。これは自分達の日頃の業務にも通じることで、改めて生かしていきたいと思った。
1週間を通し、走る道やクルマは違っても、ドライバーの安全に大きく関わっていることを身をもって感じられたことは、私にとってかけがえのない財産になった。お客さまへ安心・安全を届ける重要性、整備士の使命を深く肝に銘じた。
正直言うとレースはテレビで時々見る程度で、それほど熱狂的なファンではなかったが、このプロジェクトを通していろいろな人と出会い、実際に整備をすることで、一気にレースが好きになった。
若いTSにとって整備士の誇りとは何かを知り、またより高くスキルアップをめざすきっかけなるに違いないと思う。多くの人にこの素晴らしい経験をして欲しいと思う。
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2022年 9月17日(土)~9月18日(日)
レース速報予選:8位 / 決勝:4位
古川 満幸
青森日産自動車株式会社
インタビュー記事青森日産自動車株式会社
古川 満幸
Round.6
2022年 9月17日(土)~9月18日(日)
スポーツランドSUGO
整理整頓こそ整備の基本。
レース車両の整備体験で、高度な整備スキルや緻密な調整を知ったが、自分にとって一番心に残ったのはきわめて初歩的なことだが「整理整頓」だった。事前整備でファクトリーに初めて入った時、工場内が非常にきれいで整理整頓されていることに驚いた。整備の実習が始まってから、その理由が次第にわかってきた。足回り調整では、以前のデータと比較しながら適正値を求めて何度もやり直しをする。タイヤ交換では、工具の位置決めや無駄のない的確な動作がカギとなる。こうした作業をスピーディかつ正確に行うためには、必要な工具やパーツをすぐにスタンバイさせることや、整備手順に応じた作業環境を整えることがとても重要なのだ。
サーキットでも、同じことを感じた。ピットでは狭いスペースの中で一人一人に役割があり、時間と戦いながら的確な判断と作業を行う。予選の前日、工具や機材の配置を確認し、車両を停止させる位置、給油機材を使う動線などを、マーキングしながらシミュレーションしていた。たとえアクシデントが起きても、冷静に正確な対応ができるよう、整備環境を整えておくことが大切だ。これは、普段の仕事でもしっかりと意識しておきたいものだ。
また今回、普段の業務とは違う作業や工具を経験したのだが、その使い方にとまどう場面もあった。もし事前に調べてからプロジェクトに臨んでいれば、作業はよりスムーズに進んだはずだと気づいた。
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今 亮介
株式会社日産サティオ弘前
インタビュー記事株式会社日産サティオ弘前
今 亮介
Round.6
2022年 9月17日(土)~9月18日(日)
スポーツランドSUGO
基本に忠実に、そして的確に。
サーキットに乗り込む前、まずはファクトリーでの事前整備作業を行う。ここでは工具の使い方やボルト・ナットの締め方、トルク管理など基本的なところから学ぶ。この基本こそが作業ミスや作業事故、ケガを防ぎ、作業スピード・正確さにつながると改めて納得した。基本を修得し、どんな時でも忠実に守ること。普段の業務でも、常に基本を大切にすることが整備の原点だと痛感した。
もうひとつ、再認識したことがある。チームワークの大切さだ。万一トラブルが発生しても、瞬時に意見を出し合い、リーダーが決定し、的確な指示を出す。一人一人の力を結集し、何倍ものパワーに増幅するチームワーク。チームワークは、危機を脱出する計り知れない力になるのだ。私の職場でも理想的なチームワークを構築していきたいと思った。
レースメカニックとともに過ごした1週間。その大変さ、責任感の重さ、結果を出した歓びの大きさ、メカニックとしてのやりがいを、少しでも共有できたことは私にとってとても有意義な時間だった。自分も整備士という仕事に誇りを持ち、一人でも多くのお客さまの笑顔につなげたいと心底思った。またすっかりスーパーGTのファンになったことは疑いもない。
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庄子 達広
日産プリンス宮城販売株式会社
インタビュー記事日産プリンス宮城販売株式会社
庄子 達広
Round.6
2022年 9月17日(土)~9月18日(日)
スポーツランドSUGO
整備に向き合う姿勢に共感。
メカニックチャレンジに参加して、レース車両と一般車両との違いに驚くと同時に、整備に取り組む心構えとしては共通点も多くあると気づいた。
まずファクトリーでの事前整備で、タイヤの脱着をいかに丁寧に速くやるか、そのコツをつかむのが難しかった。レース車両ならではの緻密なアライメント調整や工具の使い方なども、簡単には習得できないと感じた。ただ整備に求められる正確さや、失敗は許されないという点は、一般車両整備と同じだと思った。
アライメントはサーキット入りしてからも何度も調整を行い、最終的にはドライバーと相談しながら決定することがわかった。通常の業務で市販のGT-Rを整備する機会が多いが、これほど頻繁にアライメント調整を行うことはない。しかしその厳密さ、最適なセッティングを追求する姿勢に共感を覚えた。
また、一台の車をチームで整備する時、全員の作業をスムーズに進行させることの難しさも知った。スタッフの方の指示と、こちらの理解がくい違うこともあり、コミュニケーションをしっかり取ることの大切さを痛感した。
今回経験したレース車両の整備は、その取り組み方に学ぶべき点が多いと感じた。自分の通常業務に、ぜひフィードバックしていきたいと思っている。
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中山 宏一
岩手日産自動車株式会社
インタビュー記事岩手日産自動車株式会社
中山 宏一
Round.6
2022年 9月17日(土)~9月18日(日)
スポーツランドSUGO
心に刻んだチャレンジスピリット。
メカニックチャレンジでは、今まで知らなかった整備体験や知識に出会い、とても良い刺激になった。
まず驚いたのが、アライメント調整の精度の高さと、実行する頻度だ。ミリ単位の精緻な調整を事前整備で行ない、サーキットに着いてから行ない、決勝までの間にドライバーと打ち合わせながら何度も調整する。レースでは、セッティングのわずかな違いが走行に大きな影響を及ぼすのだ。
そして、タイヤを脱着する回数の多さ。走行ごとにタイヤチェックを行ない、タイヤ内の湿度や温度に応じてエアを何度も入れ換えて調整する。タイヤの重要性を改めて認識できた。
実作業以外で、気づくことも多かった。基本に返った点検調整や整理整頓の大切さ、チームで整備をする時の声掛けやコミュニケーションなど、整備への取り組み方はおおいに参考になった。
最も心に響いたのは、サクセスウェイトなど困難な条件を抱えながら、1ポイントでも多い順位を果敢に狙い続けるKONDO RACINGのチャレンジスピリットだ。自分の仕事も、常に挑戦する気持ちで取り組みたいと思った。
このプロジェクトは、参加すれば必ず何かしらの知識や成果を得ることができる。技術面で、精神面で、身につくものは多いと思う。
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前田 佳人
日産プリンス岩手販売株式会社
インタビュー記事日産プリンス岩手販売株式会社
前田 佳人
Round.6
2022年 9月17日(土)~9月18日(日)
スポーツランドSUGO
活力を生む貴重な経験。
GTカーが間近に見られ、しかも整備にも携われる。ワクワクする気持ちを抱きながら、待ちに待ったメカニックチャレンジが始まった。まずはファクトリーでの事前学習と整備作業。ここで驚いたことは、大きなものから小さなものまで、ハンパない数のすべての部品がトルク管理されていたこと。締め付け後の確認も厳しく行われ、シビアさの一端を思い知った。
ピット内ではチームワークの良さや効率的な段取りの組み方、その先の先までを予測して作業するなど、参考になることが多々あった。
ドライバーの命を預かっているという責任感や、コンマ1秒を争う緊張感の中での作業は私にとってとても良い刺激になった。トップレベルのメカニックたちはおごることなく、実に丁寧にひとつひとつの作業を進めていく。小さなことの積み重ねがあってこそ、いいタイムを生み出し勝利をもたらすのだろう。まさに整備士のプライドを見せつけられたような気がした。
このプロジェクト中、日々新たな経験をさせてもらった。見習うべきことや新たに気づいたことなど、必ず今後の作業につながっていくと思う。私にとってこの1週間は、今後の活力になった。販社に戻ったら、ここでの経験を皆にフィードバックし協力しあって仕事をしていきたい。
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金 泰晴
日産プリンス秋田販売株式会社
インタビュー記事日産プリンス秋田販売株式会社
金 泰晴
Round.6
2022年 9月17日(土)~9月18日(日)
スポーツランドSUGO
日常業務を改革するヒントがいっぱい。
このプロジェクトに参加して、参考にしたいこと、すぐにでも取り入れたいことがいろいろ発見できた。例えばホイール。特にサーキットでは汚れやキズに対しすごく敏感で、細かな点検を欠かさない。日常業務でもより一層細心の注意を払い、隅々まで精査していこうと改めて思った。
ピットではそれぞれの役割分担がきっちり決められていて、ムダな動きが一切ない。チームは意思疎通がきちんと取れていてお互いの息もピッタリで、スムーズに作業が流れていた。私の現場でも少しでも真似ができたらと強く願った。
当たり前のことかも知れないが、ファクトリーでもピットでも工具の整理が行き届いていた。いくらあわただしくても、スピードを求められても工具が散らかることはない。整理整頓をすることで、作業がより早く正確にできると実感した。自分の作業場ももっときれいにしようと決心した。
スーパーGTについての座学もあり、GT300には3タイプのマシンがあることなど初めて知ることも多く、思っていたより奥の深さを感じますます興味がわいてきた。実際ピットで体験したことや肌で感じた空気感を通して、レースの面白さを周りの人たちに広めていきたい。
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阿久津 祐太
日産プリンス栃木販売株式会社
インタビュー記事日産プリンス栃木販売株式会社
阿久津 祐太
Round.6
2022年 9月17日(土)~9月18日(日)
スポーツランドSUGO
学び多きプロジェクト。
レース車両特有の構造や整備は、自分にとって非常に興味深いものだった。ただ、通常の業務に生かせるのは、やはり整備に対する考え方や仕事のやり方だと思った。
レース車両の整備は、とにかく確実さとスピードが求められる。そのために、工場やピット内は整理整頓が行き届き、作業エリアや機材も最適に配置されている。整備の実作業を想定して、作業環境をしっかりと整えておくことはとても重要だ。
また、一台の車両に多くの人が関わる整備では、安全のためにも声掛けが欠かせない。ピット内はかなり騒然とした状態になるが、みんなで声を掛け合いながら素晴らしいチーム力を発揮していた。全員が同じ目標に向かって意識を集中させていく取り組み方を、ぜひ見習いたいと思った。
そして一番大切な心構えとして、レースメカニックもテクニカルスタッフも、人の命を預かっているという意識を忘れてはならない。今後とも細かい調整や確認を怠ることなく、お客さまの安全と満足にお応えしていこうと思う。
プロジェクトは自分にとって短い一週間だったが、多くのことを学び、よい思い出もできた。いま、整備士として、人として、少しでも成長できたのではないかと実感している。
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2022年 10月1日(土)~10月2日(日)
レース速報予選:8位 / 決勝:5位
山之内 南斗
愛媛日産自動車株式会社
インタビュー記事愛媛日産自動車株式会社
山之内 南斗
Round.7
2022年 10月1日(土)~10月2日(日)
オートポリス
慎重に素早く、正確に。
日常の業務とは全くと言っていいほどの違いがあり、ファクトリーでの事前学習が非常に役に立った。じっくりレース車両について学んでからサーキット入りをしたので、クルマの取り扱いや準備、整備作業も不安なくスムーズにできた。
実に細かいところまで意識が行き届いていて、隅々まで念には念を入れた調整・取り付けを行う。そのシビアな光景を見ているだけで、緊張してしまうほどだ。
取り付け作業で最も戸惑ったのは、ホイールの取り付けだった。ホイールとブレーキキャリパーの隙間が数センチしかなく、キャリパーに当てないよう取り付けるのはとても難しかった。注意深く慎重に、それでいて素早く、しかも正確に。これぞメカニックの真髄ではないだろうか。この姿勢を自分の業務にも積極的に取り込んでいきたいと思った。
そしてもうひとつ見習いたいことは、ピットで感じたチームの連携力。それぞれがやるべきことをきっちりやり、次の作業へ連携していく。文字通り一心同体でひとつの目標に向かっていく熱意・意気込みは気迫にあふれていた。その精神を受け継ぎながら今回学んだことを活かし、後輩の教育にもより一層力を入れていきたいと思った。
個人的には昔から好きだったレースに、チームの一員として参加でき感激だった。また機会があればぜひとも参加したい。
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野田 圭太
福岡日産自動車株式会社
インタビュー記事福岡日産自動車株式会社
野田 圭太
Round.7
2022年 10月1日(土)~10月2日(日)
オートポリス
常にベストをつくす整備。
レース車両の整備は、最先端をゆく技術だけで行われているわけではない。むしろ基本中の基本を重視しながら、丁寧に作業を行う。これがいかに大事かを改めて知った。ファクトリーで体験したアライメント調整は、ベストなセッティングを求めて微調整を何度も繰り返す。アンダーパネルの取り付けでは、小さなボルト1本でもトルクレンチを使って既定値どおりの締めつけを行っていた。
サーキットに着いてからは、再びアライメントを精密に調整したり、コースを走行するたびにタイヤのエア圧を変更したり、その念入りな調整にも驚いた。ピット内には心地よい緊張感が漂っていて、こうした手間のかかる整備がスピーディに進んでいく。メカニックの方達の無駄のない動きや、素晴らしいチームワークならではの仕事だと思った。
チーム全員がプロフェッショナルを自覚し、あらゆる努力を惜しまない姿に心を打たれた。自分の日常業務でも、常にベストをつくす姿勢を忘れないようにしたい。この貴重な体験を通して、メカニックとして大切なことは何かを見つめ直すことができた。いま、仕事に向かうモチベーションがとても高まってきたと自覚している。
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新名 一輝
宮崎日産自動車株式会社
インタビュー記事宮崎日産自動車株式会社
新名 一輝
Round.7
2022年 10月1日(土)~10月2日(日)
オートポリス
実際に体験する価値。
今回日産メカニックチェレンジに参加して、レースメカニックの技術、走行前の緊張感漂うピット作業、レース中のチーム全体の盛り上がりなど、実際この目と肌で知ることができた。また、他の販社のTSとも交流ができ、普段では味わうことのできない貴重な体験となった。
ファクトリーではミリ単位での調整を何度も繰り返し行い、理想のマシンに仕上げる。多くの時間と労力が費やされていることに驚いたとともに、メカニックの苦労を知り、また大きな責任とやりがいを感じた。
驚いたことにごく小さなビスまでもトルク管理されていて、大きさを問わず精密さの積み重ねが重要だと知った。ジャッキアップなどそれぞれの作業が完了すると、声かけとジェスチャーで合図を送る。危険が隣り合わせだからこそ大事なのだと感じた。自分の職場でも声かけの確認を徹底し、ミスや事故防止に努めたいと改めて思った。
サーキット入りした後も細やかな調整が続く。例えばタイヤはドライタイヤだけでも6本も用意し、目標の数値に正確に合わせるため空気の抜き入れを繰り返す。また、練習と予選の合間にもドライバーの要請に沿ったきめ細かな調整を行っていた。最後まであきらめることなく、徹底的に追求する姿勢には頭が下がる思いだった。
今後日常の業務にも活かせることも多々あり、価値ある経験になった。
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川畑 憲吾
日産プリンス長崎販売株式会社
インタビュー記事日産プリンス長崎販売株式会社
川畑 憲吾
Round.7
2022年 10月1日(土)~10月2日(日)
オートポリス
速く正確な整備を目指す。
プロジェクトを振り返って強く印象に残っているのは、レースメカニックの方達の速く、正確な整備だ。
ホイールアライメント調整では、非常に細かい単位までつきつめた正確な測定に驚いた。サーキットのピットでは、タイヤ交換や空気圧の調整、アライメント調整など、その他あらゆる作業が、時間と戦いながら行われるのがわかった。緊張感に満ちた空気の中で、メカニックの方達のスピーディでミスのない作業に大きな感動を覚えた。そしてチームで整備を行う時は、互いに声をかけあうコミュニケーションが欠かせないことにも気づいた。自分の整備状況を伝え合うことで、全員が整備の進行状況を把握できる。個人の整備スキルはもちろん必要だが、このチームワークこそが、圧倒的な整備スピードと確かな作業を生んでいたのだ。
一般車両の整備では、ここまでのスピードは要求されない。しかし、チームワークを見習うことで、より効率の良い確かな整備が可能になると思った。
いままでレースの世界をあまり知らなかったが、新しい学びと歓びがたくさんあった。決勝の日、自分達が整備したマシンが走るのを見て感慨深い気持ちになった。また他社のTSとも交流ができて自分の視野も広がった。業務へのモチベーションも高まり、大きな収穫があったと思っている。
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境 貴一
日産プリンス福岡販売株式会社
インタビュー記事日産プリンス福岡販売株式会社
境 貴一
Round.7
2022年 10月1日(土)~10月2日(日)
オートポリス
初心に立ち返り、その次へ。
一般のクルマに似ているが、実はレースカーは全く違う。スポーツ走行に特化するために、どのような設計・調整が必要なのか詳細に理解できた。各部を調整・チューニングすると何を得て何を失うのか、どのような傾向になるのか、そのバランスをどうとるのか、ファクトリーの事前作業で学習できた。基本的なセオリーは一般車も同じなので、店舗でも部品交換やお客さまの要求に応えた調整など、より良いサービスを提供できるよう活かしていきたい。
実際に自分が関わった車両がレースで200km/h以上の速度で走行している姿を見て、いままで味わったことのない緊張感と感動を同時に感じた。
エキゾーストの轟音やレースカーの勇姿を見てクルマが好きになり、整備士になろうと決心した頃の気持ちを思い出した。仕事に慣れ新鮮さを失いかけていた自分にとって、最高のターニングポイントになったのではないだろうか。レースという世界を垣間見て、技術的なことはもちろん、TSとしての考え方・取り組む姿勢など激しいほど影響を受けた。整備の世界はまだまだ深く、もっともっと楽しいことがあると確信した。
メカニックチャレンジは他メーカーにはないオンリーワンのプロジェクトであり、参加してムダなことはひとつもない。ぜひ参加してほしい。
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牟田 修平
日産プリンス福岡販売株式会社
インタビュー記事日産プリンス福岡販売株式会社
牟田 修平
Round.7
2022年 10月1日(土)~10月2日(日)
オートポリス
刺激をもらった一週間。
このプロジェクトに参加した人に、スーパーGTではミリ単位で調整すると聞いたことがあったが、いままで半信半疑だった。しかし、まさにそれは本当の話だった。調整項目すべてがコンマ以下の単位で行われ、本当に繊細な調整だと驚いた。そのような細かな調整ができるようレースカー自体もメンテナンスしやすい構造になっていた。構造からすでに一般車両とは異なっていると初めて知った。
サーキット入りをすると、手際よくピットの設営、車検に向けての入念な整備が始まる。
給油などガソリンを扱う際は、必ず消火器を準備する。当然のことだが、自分の職場でも安全管理の徹底を改めて心がけたいと思った。
レースが始まった瞬間、メカニックの皆さんの切り替えの素早さに目を見張った。直前まで和気あいあいに会話していたのが、耐火スーツに着替えた瞬間から雰囲気が一変。戦闘態勢に入ったという感じだった。
私にとっては、自分が関わった車両があの大舞台で競うシーンを見るのは、言葉にできないほど感動的だった。一般車両の整備では体験できないことばかりで、レースメカニックの考え方にも触れることができ、大いに刺激になった。会社に戻ったら、私も戦闘態勢を整えようと思う。
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藤崎 昭行
鹿児島日産自動車株式会社
インタビュー記事鹿児島日産自動車株式会社
藤崎 昭行
Round.7
2022年 10月1日(土)~10月2日(日)
オートポリス
とてもいい経験になった。
スーパーGTに参加する。夢のような出来事が現実になった。初めてレース車両と間近で対面したが、あまりのカッコ良さに思わず声をあげそうになった。速さを追求したクルマの美しさと力強さを感じうっとりしていた。
ファクトリーではタイヤの脱着、サスペンションの脱着、ホイール磨き、アライメント測定などの事前整備および練習を実践。特に車高の調整はシビアで、設定数値になるまで執拗に繰り返し進められていた。これこそドライバーがサーキットを走る前の、メカニックの戦いなのだとさえ思われた。厳しい道のりである。
第7戦の舞台は大分県のオートポリス。移動のためレース車両の積込が始まる。移送の荷物は大家族の引越並みに大変な量だった。積み込み方にも独自の手順があり、素早くスムーズに作業できるようよく考えられていると感心した。
サーキットではピットの設営作業から始まる。意外とピットは想像していたより狭く、この中で作業するためには、それぞれが決まった作業をきっちりやり遂げる必要がある。自分たちで効率よく作業できる方法を見いだし、それを一人一人が遵守していく。私の日常業務にも参考になる考え方だと思った。
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松本 健
株式会社日産サティオ佐賀
インタビュー記事株式会社日産サティオ佐賀
松本 健
Round.7
2022年 10月1日(土)~10月2日(日)
オートポリス
高い整備スキルとチーム力。
サーキットへ入る前に、ファクトリーで3日間の事前整備があった。そこでレース車両の整備やスーパーGTの基礎知識などを学び、一般車両との違いを数多く知ることができた。
アンダーカバーの取り付け作業では、小さなネジまで締め付けトルクが管理がされていることに驚いた。アライメント調整も体験したが、大掛かりな機械を使った作業ではなく、たとえばキャンバーの調整はシムを使ったシンプルな方法だった。これらの調整を非常に細かい単位で、今までのデータとも照合しながら何度も行っていた。一般車両の整備とはやり方が異なるが、緻密さと正確さを求める姿勢は学びたいと感じた。ホイールの清掃も、キズなどを発見するために極めて慎重に作業した。お客さまのクルマを洗車する時も、細部を点検しながら洗うことを心掛けようと思った。
サーキット入りしてからは、チームメカニックの方達の速く正確な整備スキルに思わず目を見張った。慌ただしいピットの中で、あらゆる調整に短時間で対応していくのが凄いと感じた。またスタッフ全員が一丸となって、大きなチーム力を発揮していることもわかった。自分の日常で言えば、会社の仲間こそチームだ。しっかりと連携を取りながら、仕事に取り組んでいこうと強く思った。
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廣田 樹哉
日産プリンス大分販売株式会社
インタビュー記事日産プリンス大分販売株式会社
廣田 樹哉
Round.7
2022年 10月1日(土)~10月2日(日)
オートポリス
プロ意識で妥協のない整備を。
ファクトリーでの事前整備では、小さなビスに至るまで徹底したトルク管理や、ミリ単位で行う車高調整などを知り、セッティングを細部まで追求する姿勢が大切だと思った。
サーキット入りしてすぐに、ファクトリーであれほど入念に調整したアライメントを再度取り直したことにも驚いた。移動時の振動やサーキットの状態によって、わずかな狂いが生じるので、何度も確認する必要があるらしい。
タイヤの空気圧は、気温や路面状況に応じて4輪それぞれに異なる設定を行っていて、レース走行における空気圧調整のシビアさを再認識した。
ピットでのレース車両整備は、一台に多くのメカニックが関わっていく。このやり方は整備のパフォーマンスが飛躍的にアップするが、一人一人にスピードと正確さと的確な判断力が求められる。細かい作業指示があるわけではなく、自分でまわりの状況を見て行動しなければならない。それを可能にするチーム力の凄さを目の当たりにして、自分の仕事でもチームワークを重視していきたいと考えた。
プロジェクトを通して、ドライバーが100%の力を出せるように取り組むレースメカニックの方々にプロの熱意を感じた。自分は一般車両整備のプロとして、お客さまが安全に満足してドライブを楽しめるよう、妥協のない整備を心掛けていきたいと思う。
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2022年 11月5日(土)~11月6日(日)
レース速報予選:7位 / 決勝:19位
瀧澤 勇太
日産プリンス栃木販売株式会社
インタビュー記事日産プリンス栃木販売株式会社
瀧澤 勇太
Round.8
2022年 11月5日(土)~11月6日(日)
モビリティリゾートもてぎ
この経験をぜひ活かしたい。
実はこのプロジェクトに参加するまでレースの知識も関心もあまり持っていなかったが、実際に現場でメカニックとして参加してみると、想像を超える楽しさと整備の奥深さを味わった。ファクトリーではレースカーのカッコ良さにワクワクしながら精度の高い調整作業に驚き、サーキットでは独特の緊張感の中、チームで勝つ楽しさ・歓びを知った。
車高やアライメントの調整は細かく何度も繰り返し、ベストコンディションを追求していく。整備の大切さを身をもって知り、自分の整備作業もさらにレベルアップしたいと心から思った。
レース中の突発的な出来事にも、常に冷静な判断をくだし迅速に適切な対応を行う。限られた時間の中、チームが一体となってムダのない動きで作業をする。時間がない場面だからこそ、まわりとのしっかりしたコミュニケーションがより効力を発揮するのだと思う。まさにレースメカニックの真髄を見たような気がした。
会社に戻ったら、ムダを省き作業の効率アップや細部にわたる入念な確認など、自分の作業工程をもう一度見つめ直したいと思った。このプロジェクトの貴重な体験から学んだことを会社でも活かせるよう頑張りたい。
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村松 大樹
埼玉日産自動車株式会社
インタビュー記事埼玉日産自動車株式会社
村松 大樹
Round.8
2022年 11月5日(土)~11月6日(日)
モビリティリゾートもてぎ
妥協なく整備に取り組む。
プロジェクトを通して学んだことは、車を最高の状態まで持っていくために、整備をとことんつきつめていくレーシングメカニックの姿勢だ。
ホイールアライメントは極めて厳密に調整され、その仕上げとなるのは1G締めだ。ジャッキなどを使って、車両が地面に静止している時の荷重(1G)を再現し、この状態から足回り各部の締め付けを行う。手間はかかるが、サスペンション本来の動きをいかんなく発揮できるようになり、レースのようなハードな走りを意識した整備だ。
サーキットでは、タイヤ空気圧の調整をサポートした。ここでも、今までのデータを元に理想値を推測しながら、レース直前まで何度もエアを入れ替えていく。
どのような調整にしても、すべてに非常に丁寧なやり方が貫かれていることに驚いた。
慣れない人間がこれをやり通すのは、至難の業だ。ただ、工具の使い方や作業のコツを見つけると、意外とスムーズにできることもわかった。こうした気づきの積み重ねによって、レースメカニックの整備スキルが高められていくのだと思う。
レースで求められるような整備を、自分たちのお客様はそれほど求めてはいない。しかし、妥協なく整備を追求していくことが、技術を高め、ミスの抑制にもつながっていくのだといま強く確信した。
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木田晴富
株式会社日産サティオ千葉
インタビュー記事株式会社日産サティオ千葉
木田晴富
Round.8
2022年 11月5日(土)~11月6日(日)
モビリティリゾートもてぎ
事前整備の大切さを学んだ。
私にとって学んだこと、改めて認識したことの多いメカニックチャレンジだった。
4輪アライメントやアンダーカバーの調整を通し、ミリ単位の調整の大切さを見て参加して実際に学ぶことができた。車両をサーキットに運んだ後にも、車両アライメントやタイヤ空気圧の調整などが改めて行われ、事前準備の重要性を肌で感じた。レース前の準備段階にこそメカニックの技術や執念、プライドが熱く息づいているのだ。そう思わざるを得ないほど、胸が熱くなった。ここで学んだトルク管理の大切さや空気圧の大事さは、自分の今後の整備に積極的に活かしていこうと思う。
1秒でも早く走行し、ピットでは1秒でも早く終わらせる工夫がいろいろなところにあった。素早く作業ができるように工具類などは徹底的に整理整頓されていることも、その一例である。会社の現場でも、さっそく見習いたいと思う。
ピットでは次の行動をスピーディにムダなく行うために、何をしなければいけないのか予測し、常に心の準備をしていることが大事である。マシンの整備に加え、精神的な事前の準備も欠かせないのだ。
今回参加してみて、多くのTSに整備に対する緊張感、使命感、責任感をこのメカニックチャレンジを通して学んで欲しいと思った。
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大井 秋人
神奈川日産自動車株式会社
インタビュー記事神奈川日産自動車株式会社
大井 秋人
Round.8
2022年 11月5日(土)~11月6日(日)
モビリティリゾートもてぎ
完璧な整備を目指す情熱。
スーパーGTに参戦する本物のレースカーの整備を体験して、トップレベルのメカニックの方達のノウハウ、熱意、前向きな姿勢に、驚きと感動を覚えている。自分達の職場では、同様の整備は求められていないが、同じ意識をもって安全かつスピーディな整備に取り組んでいこうと思った。
ファクトリーの事前整備では、アンダーカバーの取り付けが印象に残った。ダウンフォースを確保するための重要なパーツで、カバーの高さをミリ単位で調節する緻密な作業だ。
また、タイヤの清掃は汚れを無くすだけではなく、各部品に不具合がないかどうかきめ細かくチェックする。これは、普段の整備作業でも大いに参考にしたいと思った。
レース車両の整備では、あらゆる作業や調整が、車を最高の状態に近づけるために行われている。サーキット入りしてからも、ファクトリーでやった細かいアライメント調整を再び同様のレベルで行った。そして決勝前夜、もはや準備は完璧と思われたが、ターボ関連の部品に不具合が見つかり急遽交換を行った。
決勝レースまでに、とにかく車両をパーフェクトな状態に持っていくこと。そのために、全員が意識を研ぎ澄ませ、互いに協力しながら、車両を作りあげていく。自分が整備した車がコースに出て行くとき、何とも言えない達成感が心に沸いてきた。
この感動を忘れることなく、情熱と責任感をもって整備に取り組んでいきたいと思った。
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遠藤 哲
日産プリンス埼玉販売株式会社
インタビュー記事日産プリンス埼玉販売株式会社
遠藤 哲
Round.8
2022年 11月5日(土)~11月6日(日)
モビリティリゾートもてぎ
夢叶う1週間。
レースメカニックに憧れ、いつかチャレンジしてみたい。整備士をめざした時からの私の夢が叶った。自分が取り付けたタイヤでコースを走るGTカーを見て、とても不思議な気持ちになった。夢の中の出来事なのか、うれしさで胸がいっぱいになった。
実に精度の高い作業を繰り返し行い、安易に最新機器に頼らず納得いくまでアライメントの設定値を追求していく。その調整は、当日使用するかわからないセッティングまで丹念に行っていた。驚きとともに、レースメカニックのすごさを見た気がした。
事前の整備作業、ピットワークを通じて感じたことは、今自分が何をすべきか、どのようにすれば効率があがるかをそれぞれが考え行動していたことだ。全体の流れを読み、今何ができるか考えて動く。ぜひ見習いたいと思った。
さまざまなトラブルに出会っても、チーム一丸となって動いていたことも深く印象に残っている。年齢や経験を超えてチームとしてひとつになれるのだと教えてくれた。このプロジェクトは、チームワークを学ぶ機会にもなった。
「マシンがチェッカーを受けて何ごともなく無事に帰ってくることが仕事だ。」というレースメカニックの言葉にとても共感した。クルマは違うけれど、整備の仕事は同じだ。だからこそ基本的なことを確実にやっていこうと強く思った。
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遠藤達哉
日産東京販売株式会社
インタビュー記事日産東京販売株式会社
遠藤達哉
Round.8
2022年 11月5日(土)~11月6日(日)
モビリティリゾートもてぎ
高い整備クオリティをお客さまへ。
ファクトリーの事前整備では、レース車両ならではの整備知識の他、取り組みの姿勢や心構えも学ぶことができた。
レース車両は、一台のマシンに対してメカニック全員で整備を行う。たとえば、エアジャッキを使って車両を上げ下げする際は、安全のために決められた合図を必ず出すことが徹底されていた。作業スピードが重要なのはもちろんだが、安全管理とチームワークの大切さを痛感した。
アライメント調整では、セッティングが決まるまで何回もミリ単位の調整を繰り返すことにも驚いた。レースで結果を出すためには、事前の整備で妥協のない準備が必要なのだとわかった。
サーキットのピットでは、タイムを一秒でも削るためにギリギリまで数値を追い続ける。チームのスタッフは、このシビアな調整作業を当たり前のように的確にこなしていく。特別な指示がなくても、今何をするべきか分かっていて、一人一人が自主的に動いている。こうした動きを身につけるためには、状況をよく知り、次の行動を常に考えていくことが大切だと思った。
日常の業務で行う一般車両の整備と、内容は異なるが心構えは変わらない。車両が最高のコンディションになるよう、妥協なく整備をつきつめること。より高い整備クオリティをお客さまに提供することが、テクニカルスタッフの使命だと強く感じた。
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向井雄太
日産東京販売株式会社
インタビュー記事日産東京販売株式会社
向井雄太
Round.8
2022年 11月5日(土)~11月6日(日)
モビリティリゾートもてぎ
日産TSだけの特権。
実際どんな作業をどれだけするのか。初めての経験で自分にできるのだろうか。不安と期待の中で、メカニックチャレンジの幕が開いた。ところがありがたいことに自分たちが行っていいのかと思うほど、いろいろな作業をさせてもらった。
アライメント調整は、考えていた以上に細かく妥協を許さない厳しいものだった。「だいたい」とか「これぐらい」というあいまいな言葉は、レースメカニックの辞書には一切ないようだ。何度でも地道に設定数値を追う姿勢は、尊敬に値する。何ごとも諦めない、いや諦めてはいけないことを肝に銘じた。
サーキットではタイヤを外し取り付ける。もうそれだけでも手に汗を握るほど緊張した。張りつめていながら、どこかワクワクする気持ち。ここで感じた緊張感は一生忘れないと思う。
レースメカニックの方々の動きを見たり、会話を聞いていると、レース、車両に対する姿勢や考え方に深く感銘を受けた。タイトルよりクルマが無事にチェッカーを受けることの方が大事であり、そのために整備士がいる。改めて整備士になってよかったと、心から思った。
このプロジェクトは、他社にはない日産の整備士ならではの特権のようなもの。一人でも多くのTSにチャレンジして欲しいと思う。この特権、活用しない手はない。
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「ひとりでも多くの若者をクルマ好きにしたい」という思いから2019年にスタートした、日産自動車・日産自動車大学校・KONDO RACING が共同で取り組む人財育成プロジェクト。
全国の日産販売店から選抜されたテクニカルスタッフ(以下TS)と日産自動車大学校の学生が、近藤真彦監督率いるKONDO RACING と共に、国内最高峰レースである「SUPER GT・GT300」の舞台に挑む。
TSはレース1週間前から予選、決勝当日までKONDO RACING TEAMと全ての活動を共にする。
日々の業務で培った技術力を武器に、チームの一員としてレーシングカーの整備などを行うことで勝利に貢献するだけでなく、普段の業務では得ることのできないスキルや経験の獲得を目指す。