マルチセンシングフロントカメラの検知条件と制限

  • マルチセンシングフロントカメラは次のような障害物を検知できないことがあります。

    • 子供などの背の低い人、動物、自転車

    • 対向車両

    • 道路構造物(ガードレール、ポールなど車両と歩行者以外の障害物)

  • マルチセンシングフロントカメラは車両の後端を認識するため、以下のような車両を検知しないもしくは検知できない場合があります。

    • バンパー形状などにより、タイヤが見えにくい車両

    • 幌がはみ出し、後端形状がはっきりしない車両

    • 前方を横切って通過する車両

    • 斜めもしくは前向きに止まっている車両

  • マルチセンシングフロントカメラは次のような場合、前方の車両、歩行者を検知できないことがあります。

    • 悪天候(雨、雪、霧、風塵、砂塵、吹雪など)で視界が悪いとき

    • 前方の車両や対向車などにより水、雪、砂などの巻き上げが発生しているとき

    • カメラ前方のフロントガラスのくもりや、汚れ、油膜、虫汚れ、水滴、氷、雪、泥などが付着しているとき

    • 前方から強い光(太陽光や対向車両のハイビームなど)を受けているとき

    • 前方の強い光により前方車両のタイヤの部分が影になり見えにくいとき

    • 夜間やトンネル内などでヘッドランプを点灯していない、あるいはヘッドランプのレンズが極端に汚れている、または光軸調整が適切に行われていないとき

    • 夜間やトンネル内などで前方の車両のテールランプが点灯していないとき

    • トンネルの出入り口や日陰など、急に明るさの変化が起こったとき

    • カーブを走行しているとき

    • 勾配の変化があるところを走行しているとき

    • 未舗装路など凹凸のある路面を走行しているとき

    • 歩行者が大きな荷物を持っている、背景と同じ色の服を着ているなど人特有の輪郭が認識できないとき

    • 前方車両からの太陽光などを強く反射されたとき

    • 対象物の位置や動きが大きく変化した場合(自車の車線変更・右左折、前方車両の右左折・急ハンドル・急加速・急減速など)

    • 始動してから約15秒間

    • カメラの向きがずれているとき

  • マルチセンシングフロントカメラは以下の例のような周辺状況では対象物の形状を正しく検出できずシステムが作動しない場合があります。

    • 対象物が背景と似た色合いで区別ができない場合

    • 対象物が道路標示(道路上の横断歩道、制限速度などの標示)の近くにいる場合

    • 対象物が路面の水たまりの付近にいる場合(周りの風景が水たまりに映りこむなど)

    • 対象物が建物や街路樹などの影と重なっているとき

    • 対象物と自車の間に水蒸気や煙などがあるとき

    • 夜間やトンネル内など暗い場所にいる歩行者

    • 車高の低い車両

    • 最低地上高(地面から車体までの高さ)が極端に低いもしくは極端に高い車両

    • 特殊な形状の車両(タンクローリー、サイドカーなど)

    • 前方の至近距離に割り込んだ車両

    • 前方の至近距離に飛び出してきた歩行者

    • 後端面積が小さい車両(空荷のトラックなど)

    • リヤタイヤから車両後端までが長い車両

    • 四輪車以外の車両(二輪車など)

    • 荷台から荷物や幌がはみ出している車両

  • マルチセンシングフロントカメラは以下の例のような場合、衝突するおそれがある対象を正しく検出できない場合があります。

    • 複数の対象物同士が近接している場合

    • 対象となる二輪車、または車高の低い車両の前方近くに車両がいる場合

    • 自車の正面から横にずれた位置に存在する車両や歩行者