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![]() ![]() REVICED:1997.5.31 ![]() [ INSIDE OF R390 ] ![]() |
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R390GT1の設計コンセプトを語る上で「空力」は最も重要なテーマである。96年のルマンの覇者ヨースト・ポルシェは積極的にダウンフォースを発生させるコンセプトをとっていた。マクラーレンは今年のモデルでは、それにならって前後のオーバーハングを大幅に延長してきている。一方、R390GT1は前記の2車とほぼ同一のディメンジョンながら、オーバーハングは短く取り、ダウンフォースの発生を抑えている。
「ダウンフォースとドラッグのバランスに対する各チームの考え方は色々ありますが、ルマンでは余りダウンフォースを増やしても逆効果になると考えています。ダウンフォースが強すぎるとストレートスピードが伸び悩むことになるはずです。」スポーツ車両開発センター部長、萩原の言葉である。
ここまで、R390GT1の速さについて説明をしてきた萩原であるが、最後に次のように語った。「R390GT1はシンプルな構造による高い作業性を実現しています。ルマンではブレーキが酷使されるため交換が必要になることがありますが、おそらくこの手のクルマとしては交換時間が最短の部類に入ると思います。また、サスペンションもボディパネルさえ外せば簡単に修理・調整できるようになっています。」 単に速いだけでは24時間の長帳場は勝てない。ピットインの時間をいかに短くするか、R390GT1はこういった点についてもおこたりないのである。
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