■NLR(ノン・ロッキング・リトラクター)付シートベルト
単純にウェービング(ベルト部)を巻き込み、格納するだけの装置です。衝突時に巻残ったウェービングが引き出されるので、全てを巻き出した状態で装着しなければならないので長さを調節する装置が必要です。主にリヤシート中央の2点式シートベルトに採用されています。
■ALR(オートマチック・ロッキング・リトラクター)付シートベルト
ウェービングを引き出して装着すると、カラダにフィットし、長さ調整された状態で自動的にロックされ、それ以上ベルトは、引き出せなくなります。このため拘束性を悪くするシートベルトのたるみは吸収されますが、カラダの自由な動きが制限されてしまいます。
■ELR(エマージェンシー・ロッキング・リトラクター)
衝突時や急制動時に、巻取り装置を自動的にロックさせる衝撃感知装置が採用されていますが、通常は自由にベルトを引き出すことができます。感知式にはウェービングの引き出し速度を感知する方式、車体の減速度を感知する方式、この2方式を併用する二重感応方式があり、現在では二重感応式を採用したシートベルトが多くなっています。さらに装着時の圧迫感を軽減するために、巻取り装置の巻き込み力を乗員が装着した状態で弱くしたテンションリデューサーが付いたものが普及しています。