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スポーツエンジンの魅力

Z432
新聞広告に掲載されたフェアェディZの写真。そして搭載エンジンを含むラインナップに、多くのマニアは驚きに胸を高鳴らせたにちがいない。ロングノーズのクローズドボディー。特に、ライト周りの造形やファストバックスタイルをもったテールは新鮮だ。

L20型エンジン そして搭載エンジンのラインナップは、フェアェディZ、フェアェディZLにOHC2バルブの直列6気筒+SUツインキャブを装備して130PSを生み出すL20型を。

S20型エンジン
トップモデルたるフェアェディZ432には、当時、7つの世界スピード記録を持っていたR380が搭載したエンジンとして、そしてスカイラインGT-Rのエンジンユニットとしても馴染みのS20型を搭載したのであった。

水冷DOHC4バルブ直列6気筒エンジンには、ソレックスタイプのキャブレターを3連装し、点火系にはフルトランジスタも採用されていた。
そのZ432のネーミングの由来になった4バルブ、3キャブレター、2本のカムシャフトを持つS20は、160PSと18.0kg-mでこのスタイリッシュなスポーツクーペを210km/hまで到達させた。シングルカムのL20より機関単体重量では上回るものの、エンジンの3サイズ的には、L20の全長×全幅×前高が849mm×638mm×654mmなのに対し、S20は833mm×645mm×633mmと、幅の広いツインカムヘッドの幅で、L20より7mm広い以外、サイズを詰めた設計となっているのが良く解る。

それだけに価格の方も、4速マニュアルトランスミッションのフェアレディZが93万円、5速マニュアルのフェアレディZ-Lが108万円だったのに対し、フェアレディZ432は180万円と相当にエキサイティングなものだった。フェアレディZ432には、432Rというレース仕様も用意されていた。

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