DC-3で芽生えたスポーツカーの息吹は、二代目ダットサンスポーツへと進化し、
1960年1月にはダットサンフェアレディの名で太平洋を渡ることになる。
つまり、初代が築いたスポーツモータリングの楽しさを、二代目はスピード、操縦性、なによりスタイリッシュなボディーで具現化し、フェアレディの進化の礎を築いたモデルとなったのである。
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近代的なボディーを手に入れたダットサンスポーツ
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ダットサンスポーツDC-3の登場から5年。そのクラシカルなスタイルを持った初代から、一気にモダンなエクステリアを与えられたダットサンスポーツの試作車が登場したのは1957年11月1日の事だった。
日本橋三越デパートの屋上で開催された「ダットサン展示会」を舞台に発表された新型ダットサンスポーツの話題は多くの観客を呼び、3日間の予定だった展示会を、なんと一週間も延期するほどの盛況となった。
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それもそのはず。二代目ダットサンスポーツは、同年10月にデビューしたダットサン210型のシャーシをベースに、滑らかな2シーターオープンボディーを被せた、均整の取れたプロポーションを持つ、当時としてはまさに夢の車の誕生だったに違いない。
現在、世界的に見られるライトウエイトスポーツの復権は、絶対的なパフォーマンスよりも人間の感性にフィットするスポーツカーを、というバックグラウンドを持つとすれば、まさにこのダットサンスポーツのコンセプトは、その原器といっても良いでしょう。
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